南鳥島沖に無尽蔵レアアース!中国依存から脱却…課題は海底5000メートルからの採掘コスト
2013.03.01 14:56
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船やパイプの設備投資で700億円、操業費用は年間400億円
しかももう一つ、南鳥島のレアアースの優れている点があった。キャスターの国谷裕子が「今回の調査で何に注目されましたか」と大阪大の足立吟也名誉教授に聞いた。「最も注目したのは、放射性元素のトリウムが少ないか全くないということでした。陸上のレアアースの鉱山でいつも問題になるのが、採取と同時に出てくるトリウムで、処理が難しい。それがはじめからないか少ないというのは朗報です」
課題は海底5000メートルから採取する技術の開発である。48か国で海底油田、ガス田の開発をしているフランスのテクニップ社は、深海の高圧に耐え、自由自在に曲げられる特殊なパイプで水深3000メートルの海底から原油やガスを吸い上げることに成功している。
調査船に同行したNHK科学文化部の春野一彦記者は、「フランスの技術を使ってもコストの課題が残る」という。船やパイプの設備投資だけで700億円、操業費用は年間400億円と見積もられている。ここは、国家プロジェクトで自前の技術を早急に開発して欲しい。
モンブラン