「土地は自分で守る」被災地で一人暮らす老人…モニバド映画化「先祖になる」

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「直さん、ありがとうございました。また遊びに行きますからお元気でいて下さい」

   キャスターの赤江珠緖が目を潤ませていた。「モーニングバード!」がこれまで放送してきた東日本大震災レポートをきっかけに、震災の傷跡から立ち上がる老人を描いたドキュメンタリー映画「先祖になる」が公開中だ。

「自分が住んでれば、隣近所に家ができ群れとなり集落できる」

   映画の主人公は岩手県陸前高田市で農林業を営む佐藤直志さん(78歳)である。佐藤さんは市職員から仮設住宅に移ってはどうかと説得されたが拒否した。津波被害にあった土地に家を建て直し、一人暮らしをしている。

都会風の復興策ではダメ

   赤江「佐藤さんと初めて会ったのは震災から1週間後でした。あの何もかもなくなった中で、私たち取材スタッフにコーヒーを入れてくれました」

   佐藤さんは映画の中で「なぜ仮設に移らないのか」と問われ、「ここは先祖から受け継いできた土地。自分が守らなければ誰が守る」と話している。赤江は「佐藤さんと何度かお目にかかっているうちに、気持ちがとても強い人だということがわかりました。こういう人たちがこれまでの日本を支えてきたのだと実感しました」と話す」。

   佐藤さんは「自分がここに家を建てて住んでいれば、やがては隣近所にも家ができる。そういう家が集まって群れとなり、群れが大きくなれば集落ができる。自分が先祖からの土地を守ることで、そのきっかけになればと思う」とも話した。

瓦屋根を見るとホッとする被災者

   コメンテーターの吉永みち子(作家)「被災した人は屋根瓦を見るとホッとするそうです。仮設住宅の屋根は平べったく、屋根瓦がない。自分の家という実感がわかないといいます」

   司会の羽鳥慎一「佐藤さんの奥さんのテル子さんは、あそこには住みたくないと別れて暮らしていますが、その理由は震災の衝撃からまだ立ち直れていないからのようです」

   吉永「都会風の復興策はそれまでの人々の気持ちを忘れさせるかも知れない。気持ちがなくなれば、底力も薄くなる。被災した方々の気持ちにより添った復興支援が必要なんですよね」

   78歳にして被災からの再起に取り組む逞しい老人がいる。

文   ナオジン | 似顔絵 池田マコト
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