牧伸二「自殺」脳出血克服しても血管障害あるとウツなりやすい

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「あーあーあ、やんなっちゃった、あーあーあ驚いた」

   ウクレレ漫談家の牧伸二が28日(2013年4月)に東京・上野の広小路亭でこの「やんなっちゃった節」を披露したあと、78歳の人生に自ら幕を引いた。関係者の誰もが「牧さんと自殺は結びつかない」と驚いている。

「ストレスを絶対ためないが私のパワーの源」と強がり

   自殺したのは29日午前0時15分ごろ。東京大田区の丸子橋から多摩川に飛び込んだのを目撃した人が通報し、警察官が駆けつけたところ水面に浮いている男性を見つけ病院に搬送したが、すでに亡くなっていた。所持品から家族が牧伸二と確認したという。橋の上には愛用の杖が残されていたが、遺書はなかった。

   2002年には脳出血で倒れたが、わずか1か月半で復帰した。復帰会見ではこんなことを言っていた。「マイペースで何も考えないで、毎日ボーッとしていようと最善を尽くしたのが良かったみたいですね」

   04年にはパワーの源について、「何でこんなパワーがあるか分かりますか。生き方が上手なんです。ストレスを絶対にためない。きょうはもう戻ってこないんです。あすは来るのかどうか分からない。だからきょう一日を有意義に一生懸命生きればいいんです。だから悩んでいるヒマなんてないんです」

   では、なぜ自殺なんか…。関係者によると、亡くなる前日の28日午後1時半から広小路亭に出演したあと楽屋で会った芸人のはたのぼる(86)は、「お疲れさま。ご苦労さんとあいさつを交わしたが、全然変わった様子はなかった」と言う。

   このあと牧は、浅草東洋館で午後4時過ぎからの出演が予定されており浅草へ移動した。いったん楽屋に入ったが、時間があるので「喫茶店に行く」と言って出て行った。しかし、出演時間になっても戻ってこない。この日の夕方、牧が自宅近くを歩いている姿が近所の人に目撃されているが、自宅に帰った形跡もなかった。

「ステージは明るく面白い人に多いが、プライベートは一人で思い悩むタイプ」

   昭和9年生まれの芸能人で結成された「昭和九年会」のメンバーの藤村俊二は「牧伸ちゃんと自殺が結びつきません」、ケーシー高峰も「まさか。こういうことをなさる人じゃない方だから…。常に前進、前進だったからね」

   コメンテーターの精神科医、香山リカがこんな分析をする。「面白い芸人の方ってふた通りあると思うんです。もともと明るくて元気で社交的で、その延長としてステージに立たれる人。それとは逆に、ステージはとっても面白く元気で明るい面を出し切っても、プライベートでは静かで思い悩んでいるタイプ。話を聞いていると、牧さんは後者のタイプで、普段は物静かで一人でいることが多い。脳出血を患って克服したけれども、脳の血管に問題があるとウツになりやすいということは知られています、加齢もあって考え込みやすい性格だったのではないでしょうか」

   あの明るい笑い誘う漫談が舞台でみられないのは残念。

文   モンブラン
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