5歳兄が妹撃ち殺した「子供用ライフル」異常すぎるアメリカ銃社会

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   アメリカ・ケンタッキー州で4月30日(2013年)、5歳の兄が2歳の妹を誤射し死亡させたのに続いて、フロリダ州では5月4日に13歳の兄が誤射して6歳の妹が重傷を負った。ケンタッキーの事故で使われたのは子供用ライフル銃だった。大手スーパーなどで当たり前に売られているというから、アメリカの銃社会はあまりにも異常だ。

ピンク色のオモチャに見えるが実弾撃てる本物

   子供用ライフル銃を映像で見ると、銃身を除きピンク色でオモチャのようにも見えるが、実弾が撃てる本物だ。「私の初めての銃」というキャッチコピーで、わずか約1万円足らずで銃販売店だけでなく、大手スーパーやインターネットでも販売されているという。

子供使用禁止の州ない

   米国児童青年精神科医学会によると、「アメリカでは毎年3000人以上の子どもたちが銃によって死亡している」というのだが、そんな実態はどこ吹く風。銃専門の販売店主は「クリスマスや誕生日のプレゼントとして買う客が多い。販売店の85%はこうした子ども用銃を販売している」と話す。

   司会の加藤浩次「子どもに銃って何の意味があるんですかね」

   当然の疑問だが、アメリカの銃社会に詳しいジャーナリストの矢部武氏は「大人向け銃や女性向け銃マーケットが飽和状態で、新しい顧客が増えないこともあって、最近は子供向け銃を積極的に売り出したのではないか」という。

全米ライフル協会の圧力で「銃規制法」否決

   コネティカット州の小学校で昨年12月に銃乱射事件が発生して児童20人を含む26人が死亡した。この事件をきっかけに、オバマ大統領が銃の規制強化に乗り出し、銃購入の際の身元確認義務をインターネット販売でも取り入れる銃規制法案の成立を目指した。しかし、先月の上院で、野党・共和党の支持団体である全米ライフル協会の影響で否決されたしまった。ロバート・キャンベル(東大教授)はこう解説する。

「銃を子どもが所持することは違法ですが、親が所持する形なら子どもも自由に使うことができます。子どもが使ってはいけないと法で定めた州は1州もありません。昨年12月の銃乱射事件の後、銃規制の是非を問う世論調査では9割以上が銃規制の強化を支持しています。それなのに上院で可決できないのは、全米ライフル協会の強力な政治家たちへのプレッシャーと、後ろに銃製造業者が一体になっているからです。
   来年に中間選挙がありますが、ニューヨークのブルームバーク市長が主張しているのが、『誰が議会で(銃規制に)反対したかを忘れず、選挙に反映させるように記憶し続けないといけない』ということです。所持だけではなく、子どもの使用も禁止しないとダメです」

   上院で否決された日、オバマ大統領は「ワシントンにとって大いに恥ずべき日だ」と怒りをぶちまけたが、喝采した連中も少なくない。兄が妹を殺傷した親は、それでも銃は必要というのだろうか。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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