松井秀喜に思い入れ…「逆境でもひたむき努力。勇気ありがとう」同世代お気楽ネット賞賛

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   昨年(2012年)、20年のプロ野球選手生活を終えた松井秀喜選手は、巨人やニューヨーク・ヤンキーズで活躍し、ワールドシリーズでMVPを獲得、先頃は国民栄誉賞を受賞した。しかし、国谷裕子キャスターはこう言う。「今夜は松井さんの記録や活躍に目を向けるのではなく、(お伝えするのは)引退を機に浮かび上がってきた松井さんの人柄や生きる姿勢への共感の声です」

   「クローズアップ現代」によれば、松井の引退時にネット上で「不思議な現象」が見られたそうだ。不思議どころか、ネットニュースによくある話で、早い話が、「(松井を)ネットが賞賛」というやつである。とりわけ松井を賞賛してるのは、1974年生まれの松井と同世代で、バブル崩壊以降の失われたウン十年の厳しい環境で生きてきた「松井世代」(番組の用語。念のため)の30代、40代らしい。

人生思い通りにならない大学准教授「(松井に)お手本を示してもらってる」

   松井世代の彼らは、松井が活躍したから松井にひかれる―のではない。松井の人柄が「ひたむき」で「謙虚」「モデスト」であり、(晩年の)度重なる怪我、故障、スタメン落ち、チーム転々などにも負けずに、「黙々と練習」して「骨身を削るような努力」を続けたのがすばらしいからだそうだ。

   で、ネットニュースとクロ現の違いといえば、「松井世代」の証言者が実名、顔出し、動画で登場することである。大学の雑事や育児に追われて、論文が書けないという大学准教授は、松井が不本意な状況下でもチームのためにベストを尽くしているのを見て、自分も自分の環境で頑張ろうと思ったらしい。「人としてどう生きていくか、(松井に)お手本を示してもらっている」と話す。

   会社を何度も解雇されたという会社員は、「(会社やチームを)転々とするのはさらに成長するチャンスがあるということ。ネガティブなことじゃないと、松井選手を通じて自分に言い聞かせていた」という。

   今回の放送タイトルは「松井秀喜とともに闘った『同級生』たち 」。そのVTRは「(松井の『同級生』たちが松井から)受け取っていたのは、逆風のなかをひたむきに生き抜く勇気でした」と、お手軽、お気楽な感じでまとめてくれていた。「松井さん、勇気をありがとう!」ってなもんである。どちらかといえば、テレビで野球選手をればもらえる程度の勇気で生き抜けるほどの逆風にこそ、感謝すべきかもしれない。

ボンド柳生

NHKクローズアップ現代(2013年月日放送「松井秀喜とともに闘った『同級生』たち」)

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