2024年 4月 27日 (土)

レアでも焼き過ぎても危ない「霜降り加工肉」食中毒になるか発がんリスク覚悟するか…

   『週刊文春』の危ない食品シリーズ、今回は焼肉チェーンで使われている「激安ニセモノ」焼肉に注意しろという特集である。週刊文春によれば、約40年前に牛肉の流通不足を補うために日本で開発されたのが「成型肉」だそうだ。当時牛肉は高級食材だったから、捨てるようなクズ肉や牛脂を使って庶民にも手が届くように加工したそうである。スーパーなどで売られているサイコロステーキなどは代表的な成型肉だそうだ。赤身肉と脂身が不自然に混ざり合い、ひと目で人工的に作られた肉だと気がつく。

   サイコロステーキのようなのを「結着肉」といい、ハラミなどの内臓や腹横筋や脂身、スネ肉や肩肉などの端肉をかき集め、食品結着剤を使って固めた上で食べやすいサイズにカットしたもので、食肉加工業界では「ミルフィーユ」と呼ばれているそうである。

   また、近年目覚ましい進化を遂げているのは「霜ふり加工肉」だという。剣山のような注射器針の機械で圧力をかけながら練乳や牛脂を肉に注入して作り上げるのだが、見た目には和牛霜降り肉との差がわからないレベルにまで達している。その市場規模は年間6000トンにもなり、牛肉以外にも馬肉や、豚肉などにも用いられているという。

   「やわらか加工肉」は肉の筋や繊維を細かく切断し、酵素添加剤を加えてやわらかくしたもので、ハラミなどによく用いられている。いわば柔軟剤で、その過程で化学調味料を染み込ませて肉に味付けする場合も多いそうである。

   しかし、こうした成型肉は食べ方に気をつけなくてはいけないようだ。2009年にステーキチェーン店「ペッパーランチ」で、成型肉の角切りステーキを食べた43人に腸管出血性大腸菌O-157の食中毒が発生した。角切りステーキの生焼けが原因とされている。成型肉は十分に加熱しなくては安全に食べられない。

「安楽亭」「七輪焼肉 安安」は成型肉不使用と回答

   だが、焼いて焦げた肉は危ないと消費者問題研究所の垣田達哉氏はこう警告する。「焦げた肉は発がんリスクがあるので、なるべく食べない方がいい。一方で、成型肉は焦げるほどしっかり焼かないと食中毒の心配もある。だから、こうした成型肉は避けたほうが安心なのです」

   たしかに肉の焦げは昔から体に悪いとされてきたが、近年、さまざまな調査報告が発表されてきている。2009年のアメリカミネソタ大学の報告によると、高温で焦げるほどに調理された肉を食べ続けると、すい臓がんになる恐れが60%高くなるという。また、南カリフォルニア大学公衆衛生学教室のアミット・ジョシー博士らの研究チームは、豚肉や牛肉などの赤身肉を週に1・5回以上、フライパンで焼いて食べている人は進行性前立腺がんの危険率が30%も上昇することを確認した。また、直火焼きなどで高温調理した赤身肉を週に2・5回以上食べると危険率はさらに40%まで上昇するという。

   順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座の白澤卓二教授もこう話す。「焦げた人工霜ふり肉なんてとんでもない。そもそも、脂だらけの肉は動脈硬化を引き起こす飽和脂肪酸が多分に含まれていますから」

   成型肉を使っているかというアンケートに答えてきたのは2店だけだった。「安楽亭」と「七輪焼肉 安安」。どちらも成型肉は使っていないという。他のチェーン店を調べた結果では、ほぼどこでも成型肉が認められたという。

   安い物には「理由」がある。かといって、懐と相談すれば、そうした物を食べざるを得ないのも現実である。そうしたリスクを頭に入れながら、ほどほどに食べるのがいいのではないだろうか。

エロ男爵・沢村一樹「妻と交わした『浮気の条件』」破ってご近所OLと「バックでしました」

<「恋人?……彼女は気になる女性です。話をしてて面白い。そりゃ、行く行くは彼女を狙ってますよ。脈がなきゃ誘わないでしょ。今日も飲んでました。まぁ、手を触ったりしますよ。何か物が欲しいといったら、もしかしたら買ってあげるかもしれません。(中略)
   隠してることもありますよ。(話してることは) 100パーセントじゃないですよ。60パーセントくらい。彼女と僕が性的関係があるかないかで言うと、そりゃ彼女に興味はありますよ。でも行為はないですよ。セックスはしたいですけど、ないですよ。
   記事が出たら彼女と出来ないですからね。こうやって邪魔されたらできないじゃないですか。どうしたらいいんですか、僕は! 3ヶ月泳がしてくださいよ、ヤリますから。もっとスクープに仕上げてあげますよ(笑)。でも、彼女はヤラせてくれないです。会ってみて話したらわかりますよ。彼女は下ネタが大嫌いですから。ウチのカミさんだって下ネタ大嫌いですからね(笑)。(中略)
   セックスをしたかしてないかは、皆さんの想像にお任せします。いやもう、してたでもいいですよ。バックでしました。(張り込みの場所から)見えないもんなんですか? してましたって書いておいてください。それでいいです(笑)」>

   こう週刊文春で語っているのは俳優の沢村一樹(46)。「エロ男爵」のニックネームを持つ沢村は、下ネタがらみの発言で話題になることが多いというモデル出身の変わったイケメン俳優だ。彼は現在3人の男の子のパパ。デビューが29歳と遅咲きだが、これまでに「ショムニ」や「篤姫」など多くのドラマに出演し、7月11日(2013年)からは、主演ドラマ「DOCTORS2」(テレビ朝日系)がスタートした。

   週刊文春によると、沢村の近所に住んでいる27歳のOLにご執心で、頻繁に彼女のマンションに出入りしているところを何度か撮られている。この日も、彼女と飲んで別れたところを直撃され、ややシドロモドロになりながらも「懸命に」答えているところが、スキャンダル処女(童貞?)らしく微笑ましい。

   彼が奥さんと交わした「浮気の条件」があるそうだ。「決して貢がない」「必ず1回で終わること」「絶対にバレないこと」。貢いでいるかどうかはわからないが、2条件は破ってしまった彼に、どんな「お仕置き」が待っているのだろう。こうした記事を読むたび、胸が痛んで仕方ない(?)。

週刊ポストは「世相評論誌」になってしまうのか…生っぽい記事が見当たらない

   このところの『週刊ポスト』は「世相評論誌」を目指しているようである。それはそれで一つの行き方ではあると思うが、週刊誌らしい生き生きした「生っぽい」記事がなくなってきているのが気になる。

   今週のラインナップを見てみても「小沢一郎と西郷隆盛」(いまなお小沢を取り上げて何をいおうとしているのか、その真意がわからない)、「皇太子・雅子妃バッシングの『元凶』は安倍晋三である 小林よしのり」(安倍首相が女性宮家創設の方針を完全に白紙化してしまったことへの批判だが、あとはいつもながらの小林節だけ)、「『ブラック企業叩き』のなんとなくイヤーな感じ」(週刊文春のワタミ渡辺美樹叩きを意識してのことなのであろうか。だが、ホリエモンのツイッターの「ブラック企業」についての発言、「嫌だと思ったら辞めればいいのでは? 辞めるの自由よん」「会社行かなきゃいいじゃん。起業すりゃいいじゃん」には、私は違和感を感じる。こうした自己責任説はブラック企業で働いて本当に悩んでいる人たちへの配慮がなさ過ぎる)、「女尊男卑行きすぎてやしませんか?」(世の中何で「レディース割引」ばかりなんだ。「合コン」で男が高いのはおかしくないか。安倍首相がいった「役員の半数を女性に」に違和感。女性の「育休3年」は男女ともにためにならない等々。セックスだって辛いのは男ばかりじゃないか、ということまで持ち出してくると、セックスをやれやれ、死ぬまでやれ、20代の女とやりてぇーと煽っているのはポストじゃないかといいたくもなろう。女性が子どもを生んでも働ける職場環境をつくらなければ、少子化など解決するはずがない。日本は欧米に比べればまだまだ女性の地位は高くない。私の経験からも、バカな男より賢い女のほうがなんぼかいい)。

   「袋とじ」の「女性器アートの4代巨匠」に至ってはいうべき言葉がない。あれだけ輝いていたグラドル「YURI」のページも新鮮さはすでに失せてしまった。

   節電キャンペーンのいかがわしさや参院不要論は、ごもっともだが、で、それでどうしたと突っ込みたくなる。開高健風にいえば「耳が勃(た)つ」記事がないのである。週刊誌がやるべきことはもう少し違うところにあるように思うのだが。

安藤美姫「父親さがし」!テレビ局はアイスショー会場の赤ちゃん軒並み撮影

   フィギュアスケートの安藤美姫の出産は、まだまだ話題を呼んでいる。安藤の子どもの父親は誰か? 週刊朝日は「極秘出産すべてがわかる10問10答」とある。さっそく読んでみたが、何じゃこれ!という内容に唖然呆然。「気になる父親はだれ?」では、他誌の報道を両論併記するだけで、独自ネタは何もなし。

   『週刊女性』は根拠はよくわからないが、第三の父親候補として「フィギュアスケーターの織田信成」と「28歳のスイス人スケート選手ステファン・ランビエール」を挙げている。だが、先週紹介したように、『フライデー』のインタビューで南里康晴氏が「父親はボクではない」とはっきり答えているので、かつてのコーチであり恋人のモロゾフ氏が有力だと、私は思う。

   『週刊新潮』は子どもの写真を撮れば誰の子かすぐわかると、テレビなどが安藤の出ているアイスショーに来て、会場の赤ちゃんを軒並み撮影していると報じている。安藤の母親が世話しているそうだが、その子どもの行方は杳として分からないそうである。

安倍首相「アベノミクス」「原発前のめり」「改憲」―米国の著名学者・投資家が警告

   『週刊現代』は米国の著名な学者、投資家30人に安倍首相の政策批判をさせている。いくつか紹介してみよう。ワシントンの保守系シンクタンク、ヘリテージ財団のデレク・シザーズ上級研究員。 「私はアベノミクスは結局、失敗に終わる可能性があると見ている。安倍首相は株価が半年で急上昇したことを誇っているが、これは単に資金が流動化しただけであり、日本経済が復活したわけではない。

   その意味では、大事なのは参院選後だ。そこで強い経済改革案が実行されなかったら、日本は『失われた20年』に逆戻りだ。それどころか、スタグネーション(インフレ下の経済停滞)が起きて、日本国債が危機に陥るだろう」

   当然ながら、安倍政権が推進しようとしている原発再稼働についても、アメリカの専門家たちから疑問の声が上がっている。元米エネルギー省長官上級政策アドバイザーのロバート・アルバレス氏がこう警告する。

「安倍政権は、使用済み核燃料の問題から目をそらしてはならない。福島第一原発にある使用済み核燃料を合わせると、それらに含まれる放射性物質『セシウム137』はチェルノブイリから出た放射能の85倍もの量になるのだ。それにもかかわらず、日本はなんら対策を進めていない。安倍政権はいますぐに、危険極まりない日本国内の原発を放棄すべきだ」

   原子力エンジニアのアーニー・カンダーセン氏も同意見だ。

「安倍首相は、日本が世界有数の地震大国であるという事実を、どうやら忘れてしまったようだ。日本は原発を稼働させるには、世界最悪の土地なのだ。それにもかかわらず、安倍首相は原発を再稼働しようというのだから、これは日本にとっても世界にとっても過ちである」

   安倍首相が主張している憲法改正にも、アメリカ側から反対意見がある。ニューヨーク・タイムズのハント記者は、憲法改正は日本にとって大きな損失になると警鐘を鳴らす。「なぜなら、日本が憲法改正をして国防軍ができれば、アメリカは待ってましたとばかりに、中東その他へ軍事展開する際に、日本軍にも出動を要請するだろう。つまり日本軍がアメリカ軍とともに参戦するということに他ならないのだ。

   もう一つは、日本に国防軍ができれば、近隣諸国の反発は必至なので、それらの国と日本が軍事衝突を起こす懸念が出てくる。安倍政権は、それでも憲法改正するのか」

   当たり前のことをいっているに過ぎないが、こうしたことさえ、日本の大メディアははっきりいわない。参院選で投票する前に、もう一度読み直してほしい特集である。

競馬界の直言居士・藤田伸二まだ言い足りない!「JRAの馬に乗ったことない素人たち」

   ここでも紹介したが、藤田伸二騎手(41)が書いた、現行の競馬界とJRA(中央競馬会)のあり方を批判した『騎手の一分』(講談社現代新書)が売れている。今週は週刊文春が藤田にインタビューしているので紹介しよう。

   ファンが馬券を買う上で何より求める公正確保という点でも、JRAには重要な課題があると藤田は指摘している。レース中の走行妨害などの不利や危険な場面があった時、失格や降着処分を下す裁決委員についてこう語る。

「三人の裁決委員が多数決で処分を決めるけど、誰も競馬に乗った事がない素人。とにかくレベルが低くてハナクソみたいなジャッジ。言葉の端々から騎手を見下してるのも分かるしね。まあこっちは中卒で向こうは大学卒の『おりこうさん』だから、議論しても言葉では勝てん。ただ、あの人らは相撲のように物言いがついた時にお客さんの前に出てきて説明をする訳でもないし、ファンに見えない密室で処分を決めてる。競馬に乗ったこともない連中が!
   実は処分に対して異議申し立てはできるんやけど、三万円かかる。おまけにこれまで申し立てが通った事が一度もない。岡部さん(幸雄・元騎手)がアドバイザーになってるけど、本当に一緒に議論してるんかいな。俺はその事自体も疑ってるよ。本来、異議申し立てをしたら裁決委員、岡部さん、それから騎手会代表が顔を合わせて話をするべきだけど、そういう 機会が一度もないっちゅうのはどういう事なんやろね」

   毎週の競馬にも改善すべき点は多々あるという。

「日本の馬場は固くてスピードが出る分、馬の故障が発生しやすいんです。ヨーロッパのように時計のかかるタフな馬場にした方が馬の負担は少ない。騎手はみんなそう言ってますけど、JRAは『芝の長さは規定通りです』とか言う。いやいや、同じ長さの芝でも季節や根付きよっても違うやろ、と。なんで長さにこだわるのかが分からん。
   他にも、パドックを出てから発走するまでの時間が長すぎる。スタート地点でぐるぐる回って発走時間が来るのを待ってるんだけど、あれは何のためなの? 海外ではパドックを出て、スタート地点に行ったらすぐ発走ですよ。ぐるぐる回っているうちに馬のテンションが上がってきて、走る前に競馬が終わってしまう事もある。まあ、たまらんよ。
   俺らは馬でメシを喰わせてもらってる。だから馬のことを一番労わらないといけないのに、それが出来てない。杓子定規な規則ばかりでね」

   この覚悟ある告発に、JRAは黙ったままでは、ファンが黙ってはしない。私は高校生の頃、シンザンのダービーを見て競馬ファンになった。命の次に大事なおカネを握りしめて競馬場や場外に行くファンを大事にしなければ、競馬ファンはますます少なくなること間違いない。

   競馬が他のギャンブルと違うところは、公正にレースが行われているというファンからの信頼があついところであろう。しかし、今年になっても減らないレース中の斜行や妨害、ラフプレー。こうしたことに毅然とした裁決をしなければ、ファンは納得しない。負けても勝っても競馬は楽しい。レースが公正に行われているという前提があればだが。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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