2024年 5月 6日 (月)

野生化進む福島原発避難地区―イノシシ、サル、ネズミわがもの顔!専門家は「もう駆除できないレベル」

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駆除しても放射線汚染で食用にならないイノシシ肉

   イノシシの生息圏も変わった。かつては、内陸の山林に散在していたものが、いまや放置された農地から海岸にまで広がっている。雑食だが、50%は草なので生息には好条件なのである。生息域が拡大すると繁殖率も高くなる。

   むろん駆除もしているのだが、福島のイノシシは食べられない。肉から最高で6万1000ベクレル/キロ(基準値の610倍)もの放射性セシウムが検出されるからだ。山間部は除染していないので汚染も高い。

   県の調査は動物の生息域の広がりと数の把握から始まる。多くの個体にGPSをつけて行動を確認し、超小型の線量計も使ってホットスポッ トの割り出しも考えているという。専門家は「野生の変化のスピードにどこまでついていけるかだ」という。元に戻すなんて到底無理だ。

   どんな対策が可能か。まだだれも答えをもっていない。人が生態系の頂点にいるというのは、すべての動物の運命にも責任を負うということだろう。満足にコントロールもできない危険なオモチャを振り回した結果がこれだ。それでもなお、懲りない面々がいる。

ヤンヤン

NHKクローズアップ現代(2013年7月11日放送「激増する野生動物~福島の生態系に何が~」)

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