<名もなき毒>
半沢直樹・堺雅人の向こう張る小泉孝太郎「娘婿探偵」後半に期待したい宮部みゆきドラマ

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   原作が宮部みゆきだけあって、この時間帯にしては、ちょっと「おやっ」と思わせるというか、コツンと引っかかるものが残るドラマである。8時ではまだ夕食中だったりして、ゆっくり落ち着いて「人間の心に巣食う毒」(公式サイトより)を味わうには至らないと思うのだが。ドラマは録画で見るという人が増えているのを織り込んでいるのか。まあ、私もその一人なんだけど。

   事件ものだが、探偵役が異色だ。刑事でもタクシードライバーでもなく、今多コンツェルンというオーナー企業の社内報編集室に勤める杉村三郎(小泉孝太郎)というごく平凡な男である。

   ただし、ふつうのサラリーマンと違うのは、今多会長の娘婿だということ。会長が娘かわいさにポストを作り、杉村を据えたわけである。もちろん、住まいも義父が用意した豪華マンション、一人娘も生まれ、何もかも「幸せ」の道具立てはそろっている。杉村はすべてお膳立てされているのを承知し、いつも「会長の娘婿」という目で見られる居心地の悪さを感じながらも、置かれた場所で誠実に仕事をしている。小泉孝太郎が持ち味を生かして好演。

突発的に怒り爆発!モンスター女「江口のりこ」破壊力怖い

   2つの原作をドラマ化していて、前半と後半で話が分かれる。このあたり、大ヒット中の「半沢直樹」と同じだ。だが、残念ながら「半沢直樹」と違って、前半で視聴者の心をグッとつかむには至らなかったようだ。出だしはミステリアスで良かったのだが、なんだか筋立てが整理されず、結局、だれの何が毒だったのかよくわからない。最終シーンで悪役となった妹なの? もっとも原作名が「誰か Somebody」だからね。

   で、話は後半に入った。今度こそ原作名も「名もなき毒」。これも、連続無差別毒殺事件の糸と編集室にアルバイトとして入ったモンスター女の糸が交錯する筋立てになっている。普通人の脈絡を超えたところで、突発的に怒りを爆発させるモンスター女・原田いずみ(江口のりこ)の破壊力は恐怖だ。今のところ期待が持てるぞ。どんどん盛り上げてね。(TBS系月曜よる8時~)

(カモノ・ハシ)

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