<土曜ドラマ 夫婦善哉>
尽くす尾野真千子、あほぼん森山未來…見事にハマったオダサクの「男と女」堪能

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   今年(2013年)は大阪が誇る作家・織田作之助の生誕百年にあたる。それを記念して、NHK大阪がオダサクの不朽の名作「夫婦善哉」を初の連続ドラマにした。時代は大正から昭和かけてで、当時の大阪のごちゃごちゃとした雰囲気、人情深い個性的な人物が勢揃いする。俳優陣も関西出身者を多く起用し、関西弁に違和感がなくネイティブ大阪が堪能できる。

自由軒の生卵乗せライスカレー実に美味しそう

   初回では食い道楽の柳吉が蝶子を連れて、大阪のうまいもんめぐりをするところがよかった。自由軒のライスカレーは真ん中に乗った生卵をぐちゃぐちゃに混ぜて食べるのだが、この食べ方を柳吉が蝶子に指南する。このあたりのやりとりが実に美味しそうで、そのまま自由軒のCMに使えそうだ。「夫婦善哉」のぜんざいもだが、原作にあるとはいえ、実在の店をここまで堂々と見せるとは、NHKもつくづく柔らかくなったもんだ。

   しっかりもんで働きもん、惚れた男のために尽くす蝶子になりきる尾野真千子、遊蕩三昧のあほぼん柳吉も森山未來もそれぞれぴったりである。2人とも見事にハマっている。

大正・昭和初期の大阪の猥雑な街並みが素晴らしい

   法善寺横丁の水掛け不動さんの隣のおたふくさんが語り(寺島純子)というのも面白い。朝ドラ「ちりとてちん」、大河ドラマ「平清盛」の藤本有紀が脚本で、朝ドラ「カーネーション」の安達もじりが演出である。大阪の当時の街並みを再現したセットも素晴らしく、映像も美しい。映画を見ているような充実感がある。

   涙あり笑いあり。あほな女とあほな男が織りなす究極のラブストーリーに、「こんな男に惚れたばかりに…。あほやなあ」と思いつつも、そこまで男に尽くす蝶子がどこか羨ましくもある。全4回。(NHK総合 土曜よる10時~)

くろうさぎ

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