国民の意見反映という制度との矛盾
裁判員裁判が出した死刑判決を破棄することについて、安冨潔弁護士は「裁判員が熟慮した結果を尊重しないと、国民の意見を反映させるという裁判員裁判を創設した趣旨を問われる」と批判的だ。
デープ・スペクター(テレビプロデューサー)「高裁、最高裁には裁判員はいないわけですから、一審は何だったのだろう、形だけだったのか、世間の論調のためにやり始めただけなのかとなる。無期懲役という選択肢が悪い。絶対に釈放できないという条件でもあれば納得できるのでしょうがね」
司法改革自体がまだ道半ばの状態を印象付けた裁判だった。