これで企業不正捜査できるのか!?警視庁幹部続々天下り…現場にプレッシャー「大物OBに恥かかせるな」

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週刊誌2013年上期販売部数いずれも前期比5~10%減

   2013年上半期の雑誌販売部数が日本ABC協会から発表になった。主な雑誌を見てみよう。『週刊文春』が45万478部で前期比93.68%。『週刊現代』が38万2917部で同90.12%。『週刊新潮』が34万9803部で同95.74%。『週刊ポスト』が28万2230部で同88.71%。『フライデー』が14万7020部で同88.74 %。『週刊大衆』が13万2864部で同95.36%。『週刊朝日』が12万7511部で同98.03%。『週刊プレイボーイ』が11万9951部で同95.79%。『週刊アサヒ芸能』が10万3456部で同94.90%。

   ちなみに、一番部数の多いのが『家の光』で55万2318部である。目立つのは月刊の『文藝春秋』の31万9681部である。往時の大部数を知っている者からすると寂しい部数である。隔週刊誌の『プレジデント』が16万7735部と健闘している。

   女性週刊誌では、『女性セブン』が約25万部、『女性自身』が約23万部と競り合っていて、『週刊女性』は約14万部と水をあけられている。

   表を眺めているとき、メールで12月1日付で週刊現代の編集長が交代するという情報が飛び込んできた。フライデーの編集長も交替するとのことだ。講談社は漫画「進撃の巨人」があったおかげで何とか黒字にできたらしいが、雑誌・単行本ともにはかばかしくないために、堪え性がなくなっているのではないか。

   編集者はもちろんだが、編集長も少しは我慢して育てていかなければいけないこと、いうまでもない。編集長が部数ばかりを気にしているようでは、読者におもねるだけの雑誌になり、結局、読者から見放されてしまうだろう。週刊現代、フライデーともに次の編集長の時が正念場である。

「みずほ」「東京電力」「住友不動産」「野村證券」「日本マクドナルド」…天下り規制の盲点

   警視庁幹部の最新天下りリストを週刊現代が入手した。平成24年4月1日から25年3月31日までの1年間に、警視庁を退職した幹部の再就職先が記されている。リストにある企業名は「みずほフィナンシャルグループ 上席審議役」「東京電力 部長」「住友不動産 嘱託」「野村證券 参与」「日本マクドナルド 法務部顧問」など有名企業ばかりである。

   公務員の天下りは規制が強まり、厳しく取り締まられているはずなのに、警視庁では人事課主導型の天下りが罷り通っているという。全国紙社会部記者がこう話す。<「確かに、国家公務員の天下りに関してはずいぶん厳しくなりました。しかし、警視庁は霞ヶ関にありながら、実は東京都の組織。そのため、盲点となってマスコミの批判を受けることもなく、今も天下りし放題なのです」>

   ある銀行に天下っている警視庁OBがインタビューにこう答えている。<「一応は、コンプライアンス問題や、反社会的勢力の対応が私の主な任務ということになっています。ですが、これまで2年間在籍して、仕事はほとんどありませんでした。そもそも社内には専門の担当者がいるので、私の出番はないんです」>

   2人の警視庁OBがいる「みずほ」が暴力団への融資問題を起こして追及を受けているのを見れば、天下りは形だけだと思わざるをえない。もっと悪いのは、天下り警視庁OBの存在が捜査の中立性を妨げることもあると、ジャーナリストの大谷昭宏氏は言う。

<「ある消費者金融には毎年のように警視庁から天下っていて、ついに元警視総監まで籍を置くようになった。その消費者金融に不祥事を持ち上がった際に、警視庁内から『大物OBに恥をかかせるわけにはいかない』という声が出て、なかなか捜査に着手できなかったということが実際にありました。天下りは、このような不正の温存にもつながりかねない」>

   東京電力は警視庁OBを受け入れている理由をこう答えている。<「電気事業を営んでいく上で、当社社員にない警察OBとしての豊富な経験や専門知識を有している者として採用している」>

   原発反対運動のデモを取り締まらせるつもりなのだろうか。

   しかも、天下警視庁OBの待遇はことの外いいという。公益財団法人・東京タクシーセンターの担当者が明かしている。<「常勤の常務理事として来ていただいています。常勤の場合、週に3日以上の勤務と定めています。報酬は月額65万円でボーナスも出ます。年間の報酬は1100万円です」

   先の大谷氏がこう続ける。<「彼らがどこに再就職しようと、能力を買われているなら構いません。問題なのは、警視庁側が事実上『おまえのところは何人引き受けろ』と、企業に採用枠を押しつける形なっている場合です。長年にわたる先輩からの申し送りで、ポストが指定席化しているのに、表向きは『企業側から強い要請があったため』と言ってごまかしている」>

   猪瀬直樹都知事はこの天下り問題をどう考えるのか。見解を聞いてみたいものである。

マー君メジャーリーグ移籍は2015年?足下見られた日本側選手会

   さて、今週の週刊誌には雑誌に必要な3要素「あら(そんなことが)、まあ(すてき)、へー(そうだったのか)」が残念ながら少ない。そうもいっていられないので、まずは週刊文春のマー君こと田中将大のメジャー行きに暗雲が立ち込めているという記事からいこう。

   田中が大リーグに移籍する場合、報道によると移籍金と年俸を合わせると、過去最高の1億6000万ドル(約160億円)ともいわれている。メジャーリーグ機構が新たに提案した、最高額を提示した球団と2番目の球団の中間をとるとしても、80万ドル(約80億円)にはなり、ダルビッシュ超えは間違いないという。

   しかし、日本プロ野球選手会がこの新協定の再考を申し入れる意見書を提出したため、約2週間も新制度は宙ぶらりんになってしまった。その揚げ句に、メジャーリーグ機構側が新制度を取り下げてしまったのだ。日本プロ野球選手会の意見書提出は、「執行部の独断、顧問弁護士の暴走といってもいいもの」だと日本プロ野球選手会担当記者が話している。メジャーリーグ機構側は制度を練り直して日本側に通達するといっているが、いつどんな形でなされるのか、それを日本側が了承できるのか、現時点ではまったく予測がつかないと週刊文春は書いている。

   この背景には、移籍金の高騰が天井知らずなことに音を上げたメジャー側が、日本選手がFAの権利を取ってからでもいいといい出しているということがある。日米で合意が為されなくなってしまうと、楽天の田中は2015年のオフまでメジャーには行けないことになるのだ。マー君のピッチングをまだ日本で見られるのはファンにとってはいいが、大リーグ入りを切望する彼にとっては、イライラする日々がまだ続きそうである。

火葬・準合葬を決断された天皇皇后…ほほえましくていい話

   週刊朝日によれば、天皇自身が「火葬が望ましい」という意向があると、当時の羽毛田信吾宮内庁長官が発言したのは2012年4月26日だった。葬儀も国民の負担にならぬよう、簡素に質素に行うようにという天皇の考えが反映された「今後の御陵及び御喪儀のあり方について」というものが、11月14日(2013年11月)に宮内庁から発表され話題を呼んでいる。

   火葬は実現したが、皇后と同じお墓(陵)にという思いは、美智子皇后が「あまりに畏れ多いこと」と固辞したことで叶わなかったという。朝日新聞の皇室担当編集委員の岩井克己氏によると、美智子さまは「『私などがめっそうもない。陛下のおそばに小さな祠でも建てていただければ』というお気持ちを示されていたようだ」という。

   そのため、御陵は合葬ではないが、天皇陵と少し小さめの皇后陵を並べて、2つが一体となってひとつの陵をなすように設計されるようになったという。そして、発表文にはわざわざ「同一敷地内に寄り添うように配置する」と明記された。場所は武蔵陵墓地内の大正天皇陵西側で、総面積3500平方メートル。昭和天皇陵の8割程度になる予定だ。

   皇室の葬儀は代々土葬だったのではないかと思っていたが、仏教などの影響もあり、703(大宝3)年、女性天皇だった第41代持統天皇が初めて火葬されたそうである。その後、土葬と火葬どちらも行われていた時期があり、室町中期から火葬が定着したという。再び土葬が復活したのは江戸時代で、1654(承応3)年、後光明天皇が神道にのっとって土葬になり、火葬は廃止されていく。

   大正時代に「皇室喪儀令」が整備され、天皇と皇族は土葬による葬儀が行われることが決定した。戦後はこの法律は廃止され、皇族の葬儀は火葬が定着するが、天皇と皇后のみ土葬が続いてきた。宮内庁によると、歴代天皇122人のうち、土葬は73人、火葬は41人、不明が8人だそうだ。週刊朝日は昭和天皇の葬儀と陵の造営でかかった費用は計100億円だったと書いている。天皇と皇后の温かい夫婦関係が伝わってくる、いい話である。

「特別秘密保護法」メディアは反対あきらめたのか!「週刊朝日」取り上げたツワネ原則に注目

   さて、安倍晋三首相は何としてでも特定秘密保護法を通すつもりである。みんなの党や維新の会をわけのわからない妥協案で丸め込み、今国会中に成立させようとしている。だが、一部の新聞を除いて、この法案にはっきり反対を表明しているところは少ない。週刊誌などは俺たちに国家機密など関係ないといわんばかり、この問題に触れることもしないのが大半である。もはやメディアの末期症状といわないわけにはいかない。

   11月19日(2013年)に東京・神保町の岩波セミナールームで、「憲法と表現の自由を考える出版人懇談会」による特定秘密保護法案反対の集会をやり、アピール文を私が読み上げた。そこに週刊誌の編集長たちにも来てもらうようお願いをしたが、来てくれたのは『週刊金曜日』編集長の平井康嗣さんだけで、週刊現代の藤田康雄編集長、週刊朝日元編集長の山口一臣さん、週刊新潮の酒井逸史編集長、週刊アサヒ芸能の青戸康一編集長、プレジデントの鈴木勝彦編集長がFAXやメールで賛意を表明してくれた。

   この模様はNHKの7時のニュースで流れたからご覧になった方もいるかもしれないが、主催者側がそういってはいけないのだろうが、あまり盛り上がりのない会であった。なにか、成立は規定路線だという諦めがメディア側にあるのではないか。

   そのなかで、ごく少ない「反対を表明している週刊誌」である週刊朝日は、今週は「ツワネ原則」というものを引き合いに出し、特定秘密保護法がこの原則に違反していると報じている。ツワネ原則とは、秘密保護法制の作成の際にどこの国でも問題となる「安全保障のための秘密保護」と「知る権利の確保」という対立する2つの課題の両立を図るための国際的なガイドライン原則で、南アフリカの首都ツワネで発表されたためこの名前がある。

<例えば、ツワネ原則(第47)では「ジャーナリストや市民が秘密を入手し、公開しても罰せられるべきではない」と規定されているが、政府の法案は真逆だ。
   特定秘密保護法案では「ジャーナリストや市民が特定秘密を不当な方法で入手しようと共謀(相談)をしたり、教唆(そそのかし)をしたり、煽動(呼びかけ)をしだけでも懲役刑を科す」と規定されているのだ」(週刊朝日)
   ツワネ原則では「全ての秘密に接することができる独立した監視機関を置く」と定めているが、特秘法にはどこにも明記されていない。さらにツワネ原則は「秘密の開示を求める手続きを定めなければならない」とする。だが、政府案では秘密の有効期限は最大30年で解除され、国立公文書館に移されるが、内閣の承認さえあれば、永遠に封印できるという内容になっている。
   しかも、この法案の担当大臣である森雅子担当相は「(ツワネ原則を)読んだことはないので、確認したい」というお粗末さである。<内閣府の岡田広副大臣は、国会で特定秘密の提供を受けた国会議員がぶら下がり、飲食しながらの取材を受け、記者らに秘密を漏えいした場合、「最長で懲役5年、500万円以下の罰金が課せられる」という見解を示した。法案が成立すると、メディア、公務員だけでなく、国会議員すらも萎縮する危険性がある>(週刊朝日)

   何としてでもこの法案成立を阻止しなくてはならないのだが、残された時間はわずかである。日本人よ、すべてのメディアよ、即刻総決起せよ!

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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