新手詐欺「私は大丈夫」という人なぜ騙される?疑ってるのに陥る『チョイスブラインドネス』

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   「振り込め詐欺」「金融取引詐欺」「還付金詐欺」「架空請求詐欺」など、新手の詐欺の被害が激増している。去年(2013年)だけで被害額は425億円と過去最高額だ。東京大学の渡辺克己准教授は「自分は詐欺に引っかからない、私に限っては騙されないという思い込みが、最大の落し穴なんです」と警告する。これほど詐欺被害が報道され、警察も注意を呼び掛けているのに、なぜ騙されるのだろう。

「お金を銀行から下ろしてこようか」自分から提案

   寺門亞衣子アナが「皆さんにお尋ねします。自分は騙されないぞと言う人、手を上げて下さい」と問う。ゲストの原千晶(タレント)、六角精児(俳優)井ノ原快彦キャスターが手を挙げた。有働由美子キャスターは「私、騙されると思う」

   寺門「有働さんが正解です。他の人は詐欺犯人の格好の餌食です」

   「振り込め詐欺」を例にとって、騙す側の状況作りと騙される側の心理を見ていくとこうなる。まず、突然の電話の声が息子だと思い込んでしまう。その息子が非常に慌てている。「鞄を電車の中に置き忘れた。遺失物センターから電話がないか? 10分後にまた掛ける」と一方的は切られる。応対に出た母が詳細を聞く時間を与えない。

   やがて、鉄道会社の遺失物センターと名乗る男から「カバンが届いているが、本人しか受け取れない」と電話がかかってきた。直後に、再度、息子を名乗る男から電話。「遠方にいるので困った。カバンの現金は今日中に払わないと大変な事になる」。母は「銀行から下ろしてこようか」と言ってしまった。こうなると怪しい話でもまったく疑いを待たなくなってしまう。受け身でなく、自分で「下ろす」という選択をしたことで、以降は判断は正しかったんだと思い込みたい心理が働くのだという。

   日本総合研究所の武山尚道上席研究委員が説明する。「切迫した状況を犯人は演出します。相手を冷静にさせない、高齢者は限られた時間の中で判断する『即断能力』が低下しています。加えて、被害者自身に判断させると、その判断に盲目的になって後戻りが効かなくなります。これを『チョイスブラインドネス』といいます」

   対策はあるのか。相手の話をゆっくり聞いて、間を置くというのだが、詐欺師はこっちを慌てさせたりすることにかけてはプロだ。この程度のアドバイスでは、やっぱり被害はなくならないだろう。

(磯G)

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