2018年 6月 26日 (火)

御用だ誤用だ

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   言葉の誤用という問題は、そうはっきりとシロクロつけられない面がある。一般に誤用とされることの多い「汚名挽回」にも異論反論がくすぶっていたが、最近この問題で大きな動きがあった。

   三省堂国語辞典の最新バージョン(第7版)に、「汚名挽回」が「汚名を着た状態をもとどおりにすること」という定義で登録され、「誤用でない」とまで明記されたというのだ。また同辞典の編さん者がこのほど、汚名挽回の名誉を挽回するツイートをして、ネットで話題になったそうな。なんでも、「挽回」は元に戻す、回復といった意味であり、「疲労回復」、「元気回復」と言うのと同じように、「汚名挽回」も「名誉挽回」もOK――との解釈である。

   この件で番組が他の辞書にも聞いてみたところ、明鏡国語辞典は「誤用説もあるが、(汚名挽回を)使用しても問題ない」。広辞苑は「正しい、正しくないという判断はできない」と回答したという。一方、大辞泉は「辞書では誤用としている。文化庁も間違いと認識しているため」と、明解なる「誤用派」である。

   おクニが間違っているというモノを、辞書が正しいと言うワケにはいかないかもしれないが、番組が文化庁国語課担当者に聞いたところでは、「(汚名挽回が)『誤用である』とは言っていない」と回答したという。もはや「誤用派」の梯子が外れかかっている感すらある。

文   ボンド柳生
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