2024年 4月 26日 (金)

ベトナムの反中デモ暴徒化!日本企業にも被害―「反中愛国無罪」で不満ガス抜き

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   ベトナムの反中国デモが暴徒化し死者まで出た。収束に向かっているとの情報もあるが、週末には再び大規模なデモの呼びかけがあり緊張が高まっている。ベトナムには日本の企業が多数進出しており、暴徒化したデモで10社以上の日系企業や台湾企業も窓ガラスなどが割られる被害を受けた。中国企業だけがターゲットではなさそう。

中国「石油掘削装置」「船舶体当たり」でアメリカ牽制!米比軍事協定で22年ぶり米軍駐留

   反中デモの発端はベトナムが領有権を主張している南シナ海の西沙諸島で、中国が石油掘削活動を本格化しベトナム船に体当たりや放水を繰り返し、乗組員にケガを負わせたことだ。元外交官の宮家邦彦氏はデモの背景には2つポイントがあるという。

「一つは領有権問題。オバマ大統領がフィリピン訪問で新しい軍事協定を結び、22年ぶりに米軍がフィリピンに帰ってくることになった。これに中国は警告というか、反応を見ようとオイルリグ(石油掘削装置)を西沙諸島に持ち込んだのでしょう。
   もう一つはベトナム国内の問題です。共産主義政権の中国と同じ構図で、かつて中国の反日デモで『反日愛国無罪』があったように、今回は『反中愛国無罪』になった。ベトナム政府がデモを止めすぎると、反中デモが反政府デモになってしまう。政府はそれを恐れて何とか拡大しないように収束しなければと思っているはずです。中国はそれを見ている段階で、中国側は領土問題もかかっているし絶対に下りないだろう」

中国側も説明できない南シナ海の「領海線」

   司会の羽鳥慎一は中国が領有権を主張している南シナ海の『9段線』について、「地図を見るとおかしいと思う。なぜこういうことになっているんでしょうかね」

   宮家は「ちょっと多すぎませんかという感じですよね」と次のような経緯を話した。「前の中華民国時代に『ナイン・ドット・ライン』という9本の線を引いて決めたんですが、中国政府は今もなぜ国際法上正しいのか説明しきれないでいます。中国は1度言い出したことだから撤回できないのでしょう。ベトナム政府としてはある程度ガス抜きしなきゃならないと思っているだろうが、これ以上大きくなると外国からの投資に影響を及ぼし大変な問題になります」

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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