2018年 7月 20日 (金)

35歳、独身、彼氏なし…ここまでは同じなのに、ファッション誌から抜け出てきたような彼女とオバサンのわたし

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   取材帰りに寄った立川のIKEAでラグを衝動買い。さすがに女一人ではかなり重いし、なにより運ぶのに大変だ。丸太1本あるようなラグを、さすがに肩に抱えて持って帰るというほど力持ちではない。でも、ラグは今すぐ欲しい。普通ならここで宅配便にして、あすにでも届くようにしてもらうのだろうが、そんなこともったいなくてできんと、カップルや若い家族連れでごったがえしてるIKEAで一人鼻息荒くレジをすませた。

   ラグの両端にビニール紐をガムテープでガッシガシに留めて、巨大なヨガマットを肩から提げているようにした。これだと立てて持っている形になるし、両手も空いて便利だろうと咄嗟の思いつき。そして、資料が入った重たい仕事用鞄を右肩に、左肩にラグをひっかけてフラフラしながら立川駅へむかった。

   ここまで歩くことができれば、あとは電車の乗り換えもできるに違いないと考えた。ラグを抱えている女を見てギョっとしている乗客もいた。「土曜夕方に一人でデカいラグを抱えてるなんて、可愛そうなオバサン」「IKEAで女一人で買物して持って帰るなんて、相当寂しいんだろうね」と笑い声が聞こえきそうだが、そんなものは無視!

「上等じゃねぇか、オバサンになりゃ一人でもやろうと思えばデキるんだよ」

   周囲にピリピリオーラを発しておく。当然、帰宅前にヘトヘトに疲れてしまったけれど。

この年になれば生活感しみ付くのも当たり前と開き直っていたのに…

   また、ある日のオバサンは安売りでついつい刺身を大量に買ってしまった。刺身はマリネやカルパッチョにして少しは保存期間を長くできるけれど、困ったのがツマである。刺身よりほとんどツマばっかりじゃん!みたいなことに買ってから気付き、パックからツマだけを抜き取った。ボール山盛りのツマを水洗いして魚の臭みを抜いた後、ゴマ油で炒めて明太子をマヨネーズで味付けし、ブロッコリースプラウトも加えておかずの一品にする。なんか子持ちの主婦みたいなことしてると、即席ツマおかずを缶チューハイで流し込みながら一人思った。

   35歳の独身女はこんなことみんなできるようになっているし、生活感も出てきちゃうんだから仕方ない――そう都合よく解釈していたけれど、あっさりそんな言いわけは覆された。

清潔感とキラキラオーラの女性プロデューサー登場に愕然

   ある制作会社の女性プロデューサーと会って愕然とした。薄いさくら色にラメで整えられたネイル、瞬きするとパチパチ音がしそうなまつ毛エクステ、手入れが行きとどいていてヒゲそり忘れましたということが絶対ない透き通った肌、流行のボタニカル模様のショートパンツにリネンのジャケットのいでたち…まるでファッション誌の職種別着こなしアレンジ企画から出て来たような感じなのです。聞けば同年齢で独身、彼氏なし。ここまで共通しているのに、なんだろうか、この生活感のなさと清潔感とキラキラオーラ。

   制作現場の女性なんてノーメイクが当たり前なんて思っていたし、もう私もオバサンだしと自虐的に思っていた自分が恥ずかしい。仕事はできるけど、女の子としてもまだ扱われている彼女を見て、自分がだんだんみじめに思えてきた。同じ年なのにオバサンと女の子にしっかり区別されておるこの状況に己は甘んじることができるのかと気持ちを奮い立たせ、まずは5か月ぶりぐらいに美容院へ行ってみようと思う。そこからスタートして、このテンションがいつまで持つか頑張ってみたい。

モジョっこ

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