動物園に動物がいなくなる!? ワシントン条約で売買禁止、運営自治体は財政難

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   「いま動物園の人気者が次々と姿を消している」(番組ナレーション)という。ゾウ、ゴリラ、キリンなどは動物園に当たり前にいると思われがちだが、激減しているのだ。たとえば、アフリカゾウは最も多い時で国内に71頭いたのが、ここ10年で38頭に減少した。ゴリラも5割、キリンも3割減った。ゾウ、ゴリラはこのままだと2030年に頭数が1ケタ台になると予想されている。

中国、ドバイなど新興国が高値買い

   背景にあるのは、動物の高齢化や動物園を運営する自治体の財政難だ。動物園の動物はおもに海外からの輸入に頼ってきたが、ゴリラ、ゾウ、サイはワシントン条約で売買ができない。キリンなど海外から買える動物も、中国、ドバイ、ヨルダンといった新興国の動物園から引き合いが多くなり、価格が高騰した。ある動物商は「本当に欲しければ個体はあるが、日本が過去に動物を集めていた時代の価格では無理になっている」という。

   頼りは国内で繁殖を進めることだが、効率よく繁殖させるには、動物を他の動物園に移動させたり、1か所にまとめたりする必要がある。しかし、地方自治体の財産であり、人気者であったりする動物を他に貸し出したり、移動させることへの懸念、抵抗が強く、これも進んでいないという。

国の援助、市民・企業の協賛で生き残り

   スタジオゲストの山本茂・日本動物園水族館協会前会長はこう話す。「希少動物以外にも、ラクダやクジャク、日本鶏や在来の家畜など、すべての動物が危機にあります」「限界集落のように数が減っていく瞬間がそこまで来ているのです」

   展示動物を維持するには、国内での繁殖が必要であり、そのためには動物園が「種の保存」に果たしている社会的な役割に対して、国の法制度が整備され、市民や企業が理解、協力、協賛することが必要だという。

   北海道の旭川動物園などは人気だが、他の中小動物園は経営的に青息吐息なのだ。

NHKクローズアップ現代(2014年6月3日放送「動物園クライシス~ゾウやキリンが消えていく~」)

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