2024年 4月 26日 (金)

気色悪いよセルフィー男!にこっと笑ってパシャ、ポーズ作ってパシャ…ジムで見かけた自己陶酔オジサン

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   慢性的な運動不足ですぐに体にガタがくる。こないだもひどかった。仕事終わりに飲みに行こうと、表参道付近を友人とさまようこと1時間。歩いたし余計にアルコールが進むぜと飲んだ二日酔いの朝、頭が痛いのとは別に、なぜだか足の付け根が痛い。これってもしかして筋肉痛か。しかもなぜ足の付け根なんだろう。

   年齢を重ねていくと、ワケのわからない部分が痛くなっていることが増えた。別に開脚したわけでもないのに、よほど歩き方が変なのかしら。ヤダヤダ、こんなことでみじめな想いをするのはゴメンだ。

「汗がしたたるイイ男」とでも思ってらっしゃるのかしら

   ということで、一念発起して近所のジムに見学に行ってみると、皆さんひと汗かくどころじゃなく、大量の汗をダラダラとこぼすようにかきながら、ウエイトトレーニングやジョギング、バイクに励んでいらっしゃる。

   ところが、そこで思わぬ光景に出くわした。スタジオで何かのクラスが終わったのだろうか、続々と参加者が退出していく中で男性が一人残っている。30代とおぼしき彼はポケットからスマホを取り出し自撮りを始めたのだ。

   彼に釘付けになった。「汗がしたたるイイ男」とでも思ってらっしゃるのかしら。ランニングシャツ姿の自分の姿を懸命に角度を変えて撮影している。あ~、ここにも発見しちゃったよ、世界中で流行しているという「セルフィー(自分撮り)男」だ。撮影していた男性はそんなにマッチョでもないし、大変失礼ですが、お顔もどちらかというと残念な部類の方。いっときオバマ米大統領も自撮りにハマッていることで話題になったけれど、そんなにみんな自分が好きなの。いや、何が面白いんだ?

送りつけられいちいちコメントするこっちの迷惑考えろ!

   フェイスブックやブログで他人からの「いいね」評価を得るためには、自分が写ってる写真をアップしたほうが効果的だという話は聞いたことがある。「○○へ行きました」「××を食べました」という時に、自撮り写真を付けたほうが閲覧数も上がるし、いいねも増えるというのだ。

   そんな自撮りのアングルに長けていて、実物よりもかわいくカッコよく見える一般人がただいま増殖中だ。自分の顔がよく見える角度を知っていたり、人気者になりたいがためのネタを小出しにしていく彼らは、言い方によってはセルフプロデュース力に長けているのだろう。

   でも、自分のトレーニング結果や汗をかいて頑張りましたみたいな写真をちょくちょくアップされても、どうリアクションしたらいいのか本当に困る。私の知り合いにも「セルフィー男」がいるけれど、写真を見るたびに悩む。「スゴイね」とか「やる~、カッコいい」とか「おっ、痩せて来た」といったアゲアゲなコメントを送るしかないからだ。アンタの頑張っている写真はもういいよ、こっちは二日酔いなうえに筋肉痛なんだからさぁ、ヤメてくれとはなかなか送りにくい。

   それに増して、どれだけ自己愛が強いのかとドン引きしてしまう。きっと自撮り男の思考回路はジムに通い出すほどにトレーニングウェアの露出が高くなっていくおばさんと一緒だ。セクシーを勘違いして、見せる公害のウェアに、妙にハイテンションで話しかけてジムの客たちの裏ボスみたいな感じになっていく人たち。あれと大差ないに違いない。

   ここにもいたか、自分大好き男。少しは運動不足を解消しようと思っていたのに、すっかり心は折れてしまった。彼らの間に挟まっても、気にせず運動できる強いメンタルを私は持ち合わせていない。そそくさと見学を切り上げ、私が向かった先はコンビニのお酒売り場だった。

モジョっこ

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