「難病新法」助成対象広がるが患者は自己負担増...限られた予算をどう配分するか

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   患者数が少なく、治療方法が不明である「難病」の患者は国内に約150万人いる。多くは高額の治療費などに苦しんでおり、国は「難病新法」をつくり、一定の基準を満たした疾患を医療費の助成対象にあらたに加えることにした。対象の疾患は56から300に拡大される。

筋萎縮性側索硬化症の女性患者「現在も月5万円の薬代。さらに5000円増加」

   助成の対象になることでが喜んでいる患者がいる一方で、新法は新たな波紋も広げている。難病予算は1800億円で限りがあり、すでに対象となっている56疾患の患者については、自己負担額が増える可能性があるからだ。

   そのひとつが全身の筋肉が衰えていく筋萎縮性側索硬化症(ALS)で、「アイスバケツチャレンジ」でも話題になった。これまでは症状が重くなれば医療費は無料だったが、今後は所得に合わせて自己負担が必要になる。

   昨年(2013年)、ALSの告知を受け、あと数年で呼吸も困難になると告げられた高校教師の家庭でも、ただでさえ貯金を取り崩す不安いっぱいの闘病生活のなか、あらたな経済的負担が重くのしかかっている。この女性は夫と2歳の娘との3人暮らしで、2人目の子供を妊娠しているという。病気の進行を抑える未承認薬を使いながら仕事を続けているが、現在は月5万円の薬代負担だけだが、新法によって医療費負担がさらに月5000円増える。

国の関係者「難病の患者さんにも公平な負担をお願いしていく」

   国立保健医療科学院の水島洋・上席主任研究官はこう話す。「難病の対象が広がったことは非常に重要です。すべての患者さんに治療費を助成するわけはいかないので、難病の患者さんに公平な負担をお願いしていくということで、今回の制度ができたと考えております」

   金額が同じなら公平な負担と機械的に対応するところに「不公平」が生まれるということに気が付かないのだろうか。

NHKクローズアップ現代(2014年10月28日放送「難病新法 改革に揺れる患者たち」)

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