<まれ>(NHK)
「あまちゃん」パクって似て非なる「まれ」!ケータイ小説並みの中身スカスカで入り込めない

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   連続テレビ小説第92作「まれ」。石川県能登地方を舞台に、ヤマっ気のある父親への反発から「地道にコツコツ」をモットーに夢アレルギーのヒロイン希(まれ)が、さまざまな出会いを通してパティシエになりたいと目指す成長物語だ。

   ヒロイン役の土屋太鳳は「花子とアン」で顔を真っ黒にして花子の一番下の妹を演じていたときと同じ役者には思えないほど、希になりきっているのは凄い。母役の常盤貴子、父役の大泉洋、家族同然となる田中裕子と田中泯夫妻。出演者は個性的で演技も達者なのだが、脚本がもうひとつなのである。あまりにもストーリーが非現実過ぎて物語に入り込めない。

   そもそも、東京で自己破産した家族が逃げるように縁もゆかりもない土地にやってきたわけだが、一家心中しに来たというのならまだしも、仕事のあてもなく引っ越してくるなんてありえない。どうやって家族を養うつもりだったのか。

   さらに、先週は突如まれの祖母(草笛光子)が登場したが、それがフランスでパティシエをしているという設定もびっくり。祖母は母を子供の頃に捨て、自分の夢を叶えるために単身フランスへ渡ったという話だったが、それならそれで少しは伏線があってもいいと思う。母親は母憎しで希が作るケーキにもいっさい口をつけないとか、そんなエピソードを入れるだけでもいいのに。そういうこともなく、突然パティシエの祖母が登場し、市役所職員をやっていた希が「世界一のパティシエになる」と言い出すなんて、ご都合主義にもほどがある。

ご都合主義のストーリーに気持ちフェードアウト

   スタート直後から、「まれ」は「あまちゃん」と似ていると言われていて、「あまちゃん」との共通点も多い。「あまちゃん」から成功の方程式を学んだつもりで随所に「あまちゃん」風なところが見られるが、似て非なるもの。小ネタで笑いをとろうというのが透けて見えるし、肝心の本筋も粗いので、だんだん気持ちがフェイドアウトしていく。いまさらながら、クドカンのあまちゃん脚本の緻密さに感心する。同じ15分なのに「あまちゃん」は中身がぎっしり詰まっていたが、「まれ」は少し前に流行ったケータイ小説並みのスカスカだ。

   今週からは横浜編になった。いよいよパティシエの修業が始まるが、これもまた周辺の話ばかりで、ちっとも修業しないじゃないかなんてことになったら、朝ドラに好意的な視聴者も見放すのではないか。「あさイチ」の受けが冴えなくなったら、いよいよ危ない。大河ドラマからすっかり視聴者が離れ、頼みの綱は朝ドラだけなのに・・・。(NHK総合・月~土あさ8時~)

くろうさぎ

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