2024年 4月 27日 (土)

悩ましい台本ルビ!振りすぎると怒られるし、振らないと・・・「先生!けんぐ屋じゃありません。たてぐ」

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   若き論客として人気のジャーナリストがラジオ番組でこんなことを言っていた。建具屋さんを「けんぐ屋さん」と。リスナーからのメールを紹介していた時のことで失笑してしまった。しかも、一緒に出演している女性パーソナリティーも読み間違いを訂正せず、そのまま話を続けている。ああ、怖い。筆者も生放送中に、曲がかかっている最中に出演者にスタジオから呼び出され、別の出演者の名前を確認したいと切羽詰まって言われたことがある。

リスナーの住所「ちょう」なのか「まち」なのか

   こんなことを避けるために、台本の漢字にルビを振ることは多い。若い出演者はかなりの確率で、ルビを振っておかないと読み間違いが発生してしまう。人名や地名はもちろんだ。スタッフですら読み方に戸惑うので、そういった場合は地名辞典をスタジオにおいておく、地方自治体のホームページで確認をしておく。難読漢字だけでなく、難しいのは「○○町」が「まち」なのか「ちょう」なのか。

   送られてきたメールに地方都市名はあるのだが、どこの都道府県なのか一般的にはわかりにくい場合もある。そこで、メールには記載されていなくても番組側で都道府県をつけておく。生放送という特殊な状況は、どんなに放送に慣れている人でも普段とはテンションが違う。残り30秒、20秒、10秒とカウントされだすと、いつもだったら読み間違えない簡単な漢字でもウッカリミスをしがちだ。

カンペで誤読お知らせした途端に顔色変った人気エッセイスト

   もうひとつ悩むのが、どこまでルビをふっておくか。すべてにルビをふるとバカにしているのかと不愉快な思いをさせそうだし、さじ加減が難しい。あるエッセイストが出演した生放送の時は、トークの中で「二十四節気」が話題となった。著書が海外版になるほど人気の氏の得意ジャンルは暮らし方本だ。出演者の1人が二十四節気に沿った食生活の提案をしだした際、氏は「にじゅうよんせっき」と言い出した。

   まずい、正しくは「にじゅうしせっき」だ。氏はゴニョゴニョと言葉を飲み込むような言い方でごまかしながら発言している。不安だったならば、自身は口に出さなくても会話は成立しそうなものなのに、なぜか「にじゅうよんせっき」を連発する。サブ(副調整室)からカンペでルビをふって見せたほうがいいか。でも、カンペだと別の出演者にも見えてしまい、氏のプライドを傷付けかねない。スタジオ内にいるスタッフが氏にだけ見えるように小さなメモを渡すことに。ハッと一瞬顔色を変えた氏だったが、その場はなんとか丸く収まった。

   生放送だからこそのハプニングとも言えるこのドキドキ感。そんな裏側があると思われないように、何食わぬ顔をして放送を出しているのですが、時にはやらかしてしまうかも。そんなことを見聞きしたら、出演者が悪いのではなく、スタッフとの連携が取れていない番組なんだなって思っておいてくださいな。

モジョっこ

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