2024年 4月 27日 (土)

仕事ない、保育園はランチ抜き・・・ギリシャの窮状!あすは我が身か借金大国ニッポン

   ギリシャの国民投票で財政緊縮策の受け入れ反対が多数となった。それと中国・上海市場の株下落が止まらないため東京株式市場はジェットコースターのような乱高下が続いている。『週刊現代』は巻頭でギリシャ問題を大特集している。

   週刊現代によれば、トマ・ピケティ教授は他の経済学者らとともに、6月(2015年)初旬のフィナンシャル・タイムズ紙に寄稿して、「交渉が失敗に終わればチプラス政権以上に過激で、敵対的な政権が誕生するかもしれない」と警告し、EU側はギリシャに緊縮策ばかりを求めず、もっと寛容になるべきだと訴えていたそうだ。

   ギリシャサイドにしてみれば、チプラス政権は「反緊縮」を掲げて当選したので安易にEU側に譲歩することはできないという事情もある。だが、単にそれだけではないと週刊現代はいう。

<「ギリシャは仮にカネを返済しなくても、ユーロ圏に居座ることができるのです。そもそも欧州の団結を謳って結成されたEUには、ユーロ圏からの加盟国を強制的に退出させる規定というものが存在していないからです。
   すでにギリシャは借金を返すためさらに借金をするようなサイクルになっている。そこで支援を打ち切られれば、新たな資金を調達することができなくなります。だが逆に言えば、IMFへの返済も、ギリシャ国債の元本や金利も払わなくてよくなる。そうした事情を考えれば、無理をしてまで厳しい緊縮策を受け入れなくてもいいわけです」(FXプライム・チーフストラテジストの高野やすのり氏)>

   また、クレディ・スイス証券チーフエコノミストの白川浩道氏によればこうだ。

<「仮にギリシャがEUから離脱しようとすれば、ギリシャ政府はEU離脱に関する国民投票を新たに行わなければいけません。しかし、もしそこで賛成となっても、ギリシャがEUから離脱するまでには、EUとの債務減免交渉、その債務減免についての債権国での議会承認などといった手続きが必要。本当に離脱するには少なくとも1年、場合によっては2年程度かかると思われます」>

   ギリシャ・ショックは世界中に波及しているが、いまギリシャで起きている惨状をアテネ在住ジャーナリストの有馬めぐむ氏がレポートしている。

<「財政危機が発覚し、金融支援と引き換えに緊縮政策が開始されて以降、貧困率が特に上昇しているのは18~24歳の若年層。高学歴でも仕事は得られず、仕事にありつけても700ユーロ以上は稼ぐことが難しいため、彼らは『700ジェネレーション』と呼ばれている。
   『小さい子供を持つ家庭の貧困もすさまじいものです。ある財団が貧困層の多い公立小学校の調査をしたところ、17%の家庭が誰一人収入のある人がいない、25%の家庭が毎日の食事に困っている、60%が明日以降の生活に不安があるという切迫した状況であることがわかりました。公立の小学校では空腹の子供が急増し、体調不良や集中力低下の児童が多く報告されています。
   しかも、以前は多くの公立の保育所には給食センターがあったのですが、資金難でこれを閉鎖して安価なランチボックスのサービスを利用するようになった。それも最近は国からの運営費が来ないため、十分オーダーできない保育所が出てきているので、状況は悪くなるばかりです』>

   明日は我が身。否、もうすでに日本でも始まっているのかもしれない。

世界遺産登録で説得力持たなかった「強制労働と時代違う」

   『週刊文春』は「軍艦島」として知られる長崎県の端島炭坑などが世界遺産として登録された日、日本の代表団が「意に反して厳しい環境のもとで働かされた(forced to work)朝鮮半島の人々がいた」と<言及することを余儀なくされた>ことに憤り、これは韓国に対する外交敗北だと批判している。

   韓国側は軍艦島や旧八幡製鉄所など7つで、第二次世界大戦中に朝鮮人が強制労働させられた施設が含まれていると登録反対を主張し、さまざまな妨害活動を繰り広げてきたというのだ。こんなこともあったそうだ。日韓外相会談前の6月13に韓国の外相がドイツを訪れて外相と会談した。 その後、有力紙の「フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング」が日本に対して<歴史の一部を絨毯の下に隠したまま自国の歴史の近代化について語ろうとしている>と批判したという。

   結局、岸田文雄外相は朝鮮半島出身者が徴用され働かされことに触れる、軍艦島にそうした歴史を記した案内板を設置する、韓国が目指していた「百済の歴史地区」の世界遺産登録に協力する(登録は認められた)などのことを飲まされたのは、外交的な敗北だと難じている。

   日本が申請した遺産の対象年次を「1850年代から1910年まで」としていたのだから、第二次世界大戦中のことを持ち出すのはおかしいともいうのである。だが、これには無理があると思う。歴史遺産には多くの歴史がへばり付いているはずだ。そこに明治期の日本人が海外へ雄飛しようとしていた時代を見る人もいれば、戦争中の苦しい強制労働を思い出す人もいる。歴史の一部を絨毯の下に隠すような姑息なことはするべきではない。

三笠宮家「母・信子妃」に「長女・彬子女王」猛反論!ひどい嘘です

   週刊新潮が週刊文春の記事に噛みついている。66歳で亡くなった三笠宮寛仁殿下の奥さん、信子妃(60)が「寛仁殿下の家庭内暴力で長い療養生活を強いられた」と話したことは<ひどい嘘>だと、寛仁殿下の長女・彬子女王(33)に語らせている。

<「私が見ていた限り、父が母に対して手を上げたことは一度もありませんでした。また、母とは子供の頃から一緒にお風呂に入っていましたが、痣やこぶを作っていたことなど、一度もありませんでした。(中略)父が母に対して暴力をふるっていたという話が何の検証もなく、さも事実のようにさまざまな雑誌で書かれてしまい、そのことだけは否定したいと思いまして」>

   これを書いたノンフィクション作家の工藤美代子氏によれば、<結局のところ、10年以上にわたって寛仁殿下は離婚をしたいと望んでいたが、信子妃と麻生家はその切実な願いを拒否し続けたのだ。殿下はそのために心労が重なり、アルコールの量も増えていった。アルコール依存症で暴力を振るったというのは、まったく事実無根であり、信子妃が官邸を出るほど夫婦関係が悪化したから、殿下は依存症になった。つまり、その原因は明らかに信子妃との関係にあったということだ>

   どちらのいい分が正しいのか,私にはわからないがすごい話である。かくも夫婦関係というのは難しいものなのか。まあ、私の家もカミさんの考えていることはさっぱりわからないし、同じようなものだが。

「イスラム国の性奴隷にされてました」少女告白・・・700人くらいの女の子が閉じ込められた

   日本人の最大の欠点は忘れやすいことであろう。イスラム国にジャーナリストの後藤健二さんたちが「処刑」されてまだ5か月だというのに、メディアからイスラム国の情報さえ見ることは希である。政府の人質事件の検証も呆れるほどおざなりだったが、メディアは出たときはチョッピリ批判したが、すぐに忘れてしまった。

   『週刊ポスト』は報道カメラマンの横田徹氏が見てきたイスラム国の惨状を報じている。昨年(2014年)8月3日深夜、イスラム国がイラク北部のシンジャールへ侵攻したため、クルド人の宗教少数派であるヤジディ教徒たちは町から逃げ出したそうだ。ヤジディ派はイスラム国から悪魔崇拝として迫害される存在で、当時、町の北側にあるシンジャール山に約5万人のヤジディ教徒が逃れたと言われる。ラマ(仮名)もその1人だったが、彼女はイスラム国に拉致されてしまった。彼女がこう話す。

<「連れていかれたのはモスル(イスラム国支配下にあるイラク北部の都市)の収容所でした。もともとキリスト教の教会だったんだと思います。壁に十字架が描かれ、聖書が置いてありました。
   窓は毛布で塞がれていて、外の光は入ってきません。建物の中に700人くらいの女の子がいたと思います。私たちは戦闘員のレイプから逃れるために、『どうやって自殺しようか』と話し合っていました」>

   だが、ラマは

<「同じ収容所にいた女の子と一緒に奴隷として売られて,兵士と強制的に結婚させられました。男は私たちを自宅に連れて帰ると、その日の晩、寝室で私たちをレイプしました」>

   悲惨な体験を経てラマは現在、クルド自治区に戻り保護されているという。イラク北部某所で、ヤジディ教徒の救出活動を展開するハリド・ハジ氏と接触できたそうだ。シンジャール出身の元弁護士で、すでにこれまで約100人を救出してきたという。

<「奴隷にされた子からの電話やSNSでの連絡を受け、場所を特定し、現地に住む密輸を生業にする協力者に金を払って救出している」(ハジ氏)>

   1人の救出に要する費用は拘束されている地域によって異なるが約5000ドル。クルド自治区政府などの援助もあるが、多くは被害者家族が捻出するという。悲劇の連鎖はどうしたら止めることができるのだろうか。少なくとも空爆のような力では止められない。世界の叡智を集めて早急に考えなくてはいけないのに、日本政府はそのような考えとは真逆の集団的自衛権を行使できるようにしようとしている。考え直したほうがいい。

「制服向上委員会(SKi)」聞いてみたいな!10代のアイドルが安倍批判や反原発

   「大きな態度の安倍総理 おじいさんと同じ」と可愛らしい声で歌う10代のアイドルグループ「制服向上委員会(SKi)」をご存知だろうか。他にも「Oh ズサンナ」「ダッ!ダッ!脱・原発の歌」などがある。

   週刊新潮によれば、できたのは古いらしい。1992年からメンバーが入れ替わり、現存するアイドルグループで最古参、AKB48の雛形といえるグループだそうだ。所属する「アイドルジャパンレコード」の方針でテレビに出さない「地下アイドル」だが、「赤旗」の常連で、けっこうな売れっ子のようだ。

   彼女たちの生みの親はプロダクションの社長・高橋廣行氏。彼が彼女たちの曲の7割を作っている。麻薬追放キャンペーンやストーカー追放、3・11以降はよりエスカレートして「左派アイドル」といわれているそうだ。一度じっくり聞いてみよう。

   やはり週刊新潮が、早稲田大学で大手AVメーカの「ソフト・オン・デマンド」が就活イベントを開いたと報じている。早稲田の「人物研究会」というサークルが「早稲田の中心で性(エロ)を叫ぶ」というイベントを開き、そこにAVメーカーが出て「うちにおいで」と誘ったというのである。

   「中出し」「顔射」「処女喪失」などの言葉が大隈講堂中に飛び交い、講堂を管理しているおじさんが激怒したらしいが、700人入る講堂は満員で、女子学生も2割はいたそうだ。壇上に6人の「ソフト・オン・デマンド」社員が立って出身校を発表した。早稲田、慶應、立教、専修、広島大だという。

   帰りにはお土産として「大人のおもちゃ」が渡され、中には「2016年度新卒採用案内」が入っていて、けっこう問い合わせがあるとメーカー側が話している。

エッ、もっとタマゴ食べろ?1日1個制限は迷信だった!コレステロール上がらない

   最後に身体にいい話。最近、タマゴがまた見直されているという。もともとタマゴはビタミンCと植物繊維以外のほとんどの栄養素を含んでいる「完全栄養食品」と評されるほど万能だが、これまではコレステロールが高いという理由だけで「タマゴは1日1個まで」という常識が広まり、たくさん食べたくても食べられないという人も多かった。

   最近の研究でタマゴを食べても血中のコレステロール値は大きく変わらないとわかり、これまでの常識が覆ったのだ。だいいち、タマゴはダイエットにいい。さらにビタミンB群の一種である「ビオチン」と鉄分が多く含まれている。「ビオチン」は毛細血管を太くすることで髪の毛の新陳代謝を促進し、鉄分は毛根細胞に酸素を供給するために非常に重要な役割を果たすから、髪の毛にいいと書いてある。

   もっとすごいのはタマゴに含まれる「アルギニン」という成分。アミノ酸の一種で、強壮効果が高く男性ホルモンの源なんだそうだ。

   これを読んですぐにデパートへ行って烏骨鶏のタマゴ4個2400円也を買ってきた。温かいおまんまの上に割って乗せ醤油をひとたらし。たしかに美味いが1個600円だと思うと2個は食べられなかった。今度は安いのを買ってこよう。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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