2024年 5月 5日 (日)

山中伸弥教授も「iPS細胞よりスゴイ!」ゲノム編集・・・遺伝子操り発症抑えたり腐らないトマト

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採取した血液をゲノム編集して再び体内へ!エイズ感染者が劇的改善

   医療への応用ではアメリカが先行していた。サンフランシスコのマット・シャープさんは27年前エイズに感染した。以来、発症を抑える薬を毎日飲み 続けて来た。副作用もある。ウツっぽくもなる。主治医の勧めで臨床試験を受けた。採取した血液の細胞をゲノム編集して体に戻す。治療効果は劇的だった。免疫力が大きく改善して、薬が要らないレベルになった。

   試験者が目をつけたのはリンパ球だった。リンパ球にある突起がエイズウイルスと結合しやすく、そこからウイルスが侵入して増殖しリンパ球が免疫力をなくす。これがエイズだ。そこで、突起をなくすゲノム編集を行って、ウイルスが侵入できなくしたのだった。

   ボストンのブロード研究所では、100人以上の研究者がゲノム編集を行う物質を開発している。2万余もある遺伝子すべてを編集する気だ。病気の原因を遺伝子から調べられる。たとえば、がんを引き起こしている遺伝子の特定。いろんな物質を試してがんに影響が認められれば、遺伝子が推定できる。同研究所ではできた物質を安価で他の研究所に供給している。「新薬や新たな治療法の開発は世界を変えるでしょう」

   山中氏は「今は患者の細胞をゲノム編集して患者に戻すのが大方の使い方ですが、(ブロード研究所は)まったく違う発想で、急速に進んでいる。がんにしても、今はみな同じ薬を使っているが、やがてどの遺伝子かで違う薬になるでしょう」という。

   iPS研究所はiPS細胞とゲノム編集を組み合わせた細胞移植医療のプロジェクトがいくつか進んでいるという。「どんな科学技術でも、いい面と悪い面がある。いい面を伸ばすのはいいが、悪い面を伸ばしたら後悔することになる」

   遺伝子は生命の設計図。姿形から何から、今ある自分の証明書だ。「変えるなんてとんでもない」といえるのはなんと幸せなことだろう。

ヤンヤン

*NHKクローズアップ現代(2015年7月30日放送「『いのち』を変える新技術~ゲノム編集 最前線~」)

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