東京五輪エンブレムのデザイナー会見「ベルギー行ったことないし、発想が違う」

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   東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムのデザインが、ベルギーの劇場のロゴに酷似しているとされる問題で、きのう5日(2015年8月)、エンブレムをデザインした佐野研二郎さんが会見して、疑惑の一切を否定した。しかし、これを伝え聞いたベルギーのデザイナーはなお反論を続けている。

国際オリンピック委員会(IOC)も「問題ない」

   佐野さんは「驚いているが、盗作はまったくの事実無根です」「デザイナー、アートディレクターとして、これまでの知識や経験を集大成して考案し仕上げた作品で、世界で類のないエンブレムができたと、私自身は確信しました」と話す。

   さらに、「ベルギーの方が作ったロゴを見た時に、要素は同じものはあるが、デザインに対する考え方がまったく違うので、正直、まったく似ていないと思いました」として、書体の違い、考え方の違いを細かく説明した。

   劇場のロゴは商標登録されており、国際オリンピック委員会(IOC)も「問題ない」との見解を出している。

   佐野さんの会見から5時間後、ベルギーのデザイナーのオリビエ・ドゥビさんが緊急に会見してこう反論した。「私は『ボドニ』を基に発想しました。ロゴが商標登録されているかどうかは、劇場から何の説明も受けていない。担当者はいまバカンス中。ただ、著作権でいうと、私のロゴは2年前からある。著作権があるはずだ」と争う姿勢を示した。

著作権侵害が成立するためには3条件

   著作権問題に詳しい骨董通り法律事務所の福井健策さんは、「シンプルな、例えばアルファベットをもじったようなマークは、原則として著作物にはあたらない。ネコも杓子もロゴマークを持っているから、アルファベットもじりの類いを認めてしまうと、世界中のどのロゴも使えなくなってしまう」と、著作権認定はされないのではないかと見る。

   エンブレムは104人の中から選ばれ、佐野さんは「Tokyo」「Team」「Tomorrow」と心臓を表す円からデザインを組み上げたと説明している。対するベルギーも、TheatreのTとLiegeのLだ。

   上重聡キャスター「Tなんだから似てきますよね」

   西村綾子リポーターが使用差し止めなどの訴訟になった場合の問題点を整理してみせた。著作権侵害が成立するには、(1)劇場ロゴは著作物か(2)問題になるほど似ているか(3)佐野氏がベルギーのロゴを見ていた――の3点が条件になる。(3)について、佐野さんは「ベルギーに行ったこともない」と否定している。

   裁判所が訴えを受理する可能性は少ないが、受理されると審理に時間がかかり、差し止めの仮処分の可能性も出てくるという。

   上重「気持ちを伝えればいいような気もしますがね」

   坂口孝則(経営評論家)「当事者が話し合えば済むことではないのかなあ。劇場のロゴなんか知らなかったものが、今は知られるようになった」

   たかがアルファベット、されどアルファベットか。

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