2024年 5月 6日 (月)

たかみな「日本はどうなっていくのか。将来に不安ありますね」声を上げ始めた若者たち

「自分の将来」より「日本の将来」が心配

   若者たちが積極的に声を上げ、行動し始めたのにはどんな動機、背景があるのか。電通総研の若者研究部が若者3000人を対象に行った調査によると、就職や結婚など「自分の将来が不安」(64%)より政治や経済など「日本の将来が不安」(77%)という答えが多かった。

   ゲストにAKB48の総監督として300人以上のリーダーを務める高橋みなみさん、若者のフィールドワークを続ける社会学者の開沼博さん(福島うつくしまふくしま未来支援センター特任教授)が出演した。

   国谷裕子キャスター「自分の将来の不安より日本の将来への不安が大きいと出ていましたが、どのような実感をおもちですか」

   高橋さん「どういうふうに日本がなっていくのか。50代、60代になった時に、戦争は起きていないのか、年金はもらえるのだろうか、やっぱり不安はありますね」

   開沼さん「今の若者が抱える課題は、かつての若者とは若干変質していると思います。いろんな意識調査がありますが、今の若者の方が『幸せ』という結果が出ています。しかし、今は幸せだが、将来に希望が持てるかというと、逆になっているんです。昔は将来に希望があったが、今は将来に希望が持てない。社会の役に立ちたいは自分にある程度の余裕がないとできません。日本が成熟した結果として、社会にコミットしたいという声が出てきたのだと思います」

   国谷「若者たちはどのくらいの切実感で声を上げていると感じますか」

   開沼さんは次のように答えた。「かつてだったら会社に入ると労働組合とか、地域の問題なら自治会とか、社会学でいう中間手段がありましたが、これがつぶれてしまっています。多くの人が自分の声をどう社会に届けるか困っている。媒介になるようなものがなくなっているなかで、思いを伝えたいという切実さは深まっていくと思います」 来年の参院選から選挙権が18歳に引き下げられる。開沼氏は大人たちも若者が社会や政治に対し意見を出して議論できる場を作っていくよう支援することも大事だと指摘する。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2015年9月9日放送「私たちは『内向き』ですか?~若者たちは今~」)

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