大村智教授ゴルフ上手が役立った?名門・川奈ゴルフコースで特効薬細菌発見

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   ノーベル医学・生理学賞に決まった北里大学の大村智・特別栄誉教授(80)を司会の小倉智昭は「ノーベル賞受賞者とは思えない経歴」とスポットを当てた。大村氏は山梨県韮崎市生まれで、地元の山梨大学学芸学部自然科学科を卒業した。高校、大学時代は勉強よりもっぱらスポーツに夢中で、クロスカントリースキー山梨県大会で5回優勝、国体にも2回出た。

ちょっぴり自慢げに「ハンディーは5です」

   微生物を本格的に研究するようになったのは大学卒業後で、東京都立墨田工業高定時制の教諭を務めながら、昼間は東京理科大大学院に通い修士課程を修了した。山梨大助手を経て北里大学薬学部教授、北里研究所長を勤めた。

ノーベル賞の湯

   会見で記者から「なぜ研究者を志したのですか」と聞かれ、「面倒を見てくれた祖母から、繰り返し『人のためになることを考えなさい』と聞かされたんです」と話した。今も「科学は人の役に立たなければダメだ」というのが信条という。

   熱帯地方の寄生虫治療薬「イベルメクチン」開発のきっかけがまた面白い。北里研究所時代、静岡県伊東市の名門・川奈ホテルのゴルフコース近くの土壌から発見したカビに似た細菌が、病気を媒介する寄生虫をやっつける効果があることが分かった。共同研究していたアメリカ大手製薬会社「メルク」のW・キャンベルさんに送り、キャンベルさんが動物実験でその効果を確認し治療薬の開発に繋がった。キャンベルさんも今回受賞した。記者が「ゴルフ好きですか」と聞くと、ニッコリ笑いながら頷いた。ハンディー5のセミプロ級という。

温泉施設やそば屋まで作って、願掛け地蔵も寄贈

   大村さんには「人の役に立つ」エピソードが北里研究所や韮崎市には随所にある。薬品などのもとになる物質や研究を企業に提供し、売り上げの何%かを研究費に還元する「大村メソド」といわれ方法を編み出し、北里研究所に総額250億円のロイヤリティー収益をもたらし、病院の建設などに役立たせている。

   故郷では「韮崎大村美術館」を韮崎市に寄贈し、温泉施設「武田郷・白山温泉」やその隣りにそば店まで作った。

   小倉「この温泉は、これからノーベル賞の湯と呼ばれるでしょうね」

   この温泉施設は時々、近所のおじさんたちと一緒に大村さんも利用するらしい。ある時、大村さんが「あとはノーベル賞をもらうだけだ」と言ったら、みんながゲラゲラ笑ったという。温泉施設の前には、人を救うために阿弥陀如来が地蔵に姿に変えて俗界に下りてきたという願掛け地蔵が置かれている。これも大村さんが寄贈したのだ。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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