20~40代女性「自殺・自傷」救急搬送が急増!追い詰められても「助けて」声上げられず...

印刷

   東京消防庁の調べによると、昨年(2014年)、自殺・自傷行為で救急搬送された人に20~40代の女性が圧倒的に多く、同世代の男性の2倍にもなる。処方薬や市販薬を過剰に摂取するオーバードーズは病院に運ばれる重症患者の1割近くを占めるが、そのほとんどが女性だという。DVの認知件数も年々増加の一途で、昨年は5万9000件と過去最多だ。

   こうした女性たちの背景には、貧困や虐待、家族のサポートがないなどで、孤立した状況があるという。

30錠の薬飲んだ21歳!「これを全部飲んだら死ねるんだと...」

   21歳の橋本美咲さん(仮名)は自宅で約30錠の薬を飲み、知人に発見されて病院に運ばれた。一命は取りとめたが、幼いころから両親に虐待されて育ち、そのトラウマで精神的に不安定だという。「母親がうつ病で、父親が無関心で、小さいころから夜中に外に放り出されたりした」

   高校を中退して上京し、街で出会った男性の家を転々としながら飲食店で働いていたが、「さみしいのと、しんどくて仕事に行けなくなったりしたのが辛かった」と話す。「薬をいっぱいためていて、『これを全部飲んだらいつでも死ねるんだ』と思っているときのほうが楽に生きられる」

   鈴木直美さん(仮名・47歳)は日本料理の店でパートとして働いていたが、職場の人間関係に悩み、体調を崩して仕事を辞めざるをえなくなった。貯えもなくなり、都内のアパートで首を吊ったところを隣人に発見され、病院に運ばれた。姉が駆けつけたが、姉は妹の困窮をまったく知らなかった。生活保護などの申請もしていなかったという。

   「(姉には)家庭や家族がいるから、なるべく(頼りたくなかった)」「(行政には)税金もきちんと納めてないのに、自分が税金のお世話になるわけにはいかなかった」と鈴木さんは話した。

子供時代に虐待・ネグレトで孤立・・・助けてもらい方がわからない

   精神科医の加茂登志子・東京女子医科大学教授は、追い詰められた女性たちは家族や行政などに助けを求めることもできない場合があるという。「養育環境のなかで虐待を受けたり、適切な助けを受けられなかった人というのは、みずから『助けて』と言うことができないんです。助けられた経験がないから、言葉を持たないんです」

   助けてもらうということを知らないということである。

*NHKクローズアップ現代(2015年11月24日放送「助けてと言えなくて~女性たちに何が~」)

  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter
コメント・口コミを投稿する
コメント・口コミを入力
ハンドルネーム
コメント・口コミ
   

※誹謗中傷や差別的発言、不愉快にさせるようなコメント・口コミは掲載しない場合があります。
コメント・口コミの掲載基準については、コメント・口コミに関する諸注意をご一読ください。

注目情報PR
追悼
シニアの健康ライフ
Slownetからのおすすめ記事(提携)

お知らせ

電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中