トランプ、サンダースに期待するしかなくなったアメリカ八方塞がり!既成の政治ぶっ壊せ
2016.02.27 11:00
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来週3月1日「スーパーチューズデー」で本選出馬・撤退決定
当初は泡沫候補とされていた2人がなぜ躍進したのか。共通点は既成の政治の枠外ということがひとつ。形は違うが、有権者が望む「変化」を背負っているのもひとつ。根底には社会の変化がある。
自分は「中間層」と思うか、「低所得層」と思うか、という調査がある。2008 年から14年の間に、「中間層」は53%から44%に減り、「低所得層」は25%から40%に増えた。変化(チェンジ)を掲げて登場したオバマ大統領のもとでチェンジは進まず、格差はむしろ拡大した。人々の生活も低下したことがわかる。
「期待が裏切られた怒りを、トランプ、サンダース両氏が刺激している」と慶応大・中山俊宏教授は説明する。しかし、選挙戦がここまで極端に展開するとは予想できなかったともいう。「アメリカは常に、あすは『向こう側(いい生活)』へ行けるという希望(アメリカン・ドリーム)があったんです。格差を口にするとドリームがなくなるから、これまで政治問題にならなかったんですが、いまの格差は乗り越えられないと感じているフシがありますね」
選挙戦の行方も「まだ揺り戻しがあって、バランスをとると思うが、読めない」と中山教授はいう。女性有権者が「トランプかサンダースか迷う」といっていた。多くの州で予備選が行なわれる来週3月1日のスーパーチューズデーで、2人の本選挙出馬か撤退かが決りそうだ。
ヤンヤン