2024年 5月 4日 (土)

金儲けに疲れた中国「仏教ブーム」信者3億人!エリート大学生は出家し、経営者は般若心経に傾倒

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改革開放行き詰まり、物質ではなく精神で国家統合

   宗教学が専門の中国社会科学院・王志遠研究員はこの現象をこう見る。「今の中国はさまざまな問題を抱え、人々の心は動揺しています。中国の指導者は社会の安定と調和のために仏教を文化として、人々の生活に復活させるべきだと考えているのです」

   中国専門家である神田外語大学の興梠一郎教授は分析している。「無神論の共産主義が、宗教に近い形で理想に向かって国民を一致団結させたのが文化大革命でした。それが破綻した後、毛沢東が死んで、今度は改革開放となりました。私はこれも新たな宗教だと思っているんです。お金儲け、拝金主義が新しい価値になり、人々が豊かになると国民を統合してきたわけです。

   しかし、格差が生まれ競争が激しくなったところにリーマンショックで構造的な経済の減速が始まり、また新しい信仰で、物質ではなく精神で国家を統合していく必要になったのでしょう」

   仏教ブームに歯止めがかからなくなり、政府の弾圧を招く危険性はないか。鎌倉キャスターは「仏教ブームが政府のコントロールから外れる可能性はありませんか」と聞く。興梠教授は「信者が連帯感を持つことを共産党は一番恐れます。NGOであれ、組織化されると人々は目的に向かって社会を変えようと急進化するからです。その可能性はなきにしも非ずです」と話す。

モンブラン

NHKクローズアップ現代+(2016年4月6日放送「経済減速 中国で仏教大ブーム!?」)

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