2024年 4月 30日 (火)

「宇宙の誕生」が目撃できる!?アインシュタインの宿題「重力波」キャッチで天文学に革命

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ブラックホールも見える望遠鏡

   久保田祐佳キャスターは「新しい望遠鏡を入手したというのはどういうことでしょうか」と理論物理学の第一人者、村山斉・東京大カブリ数物連携研究機構長に聞く。「望遠鏡にもいろいろ得意分野があるんです。赤外線望遠鏡だとちりに覆われた銀河を回り込んで銀河の中を見ることができます。X線望遠鏡は爆発した星から吹き出てくるものが見えたり、電波望遠鏡を使うとビッグバンが見えてきます。

   しかし、光のないブラックホールはこれまでの望遠鏡では見えなかったんです。しかし、重力波望遠鏡を使えば直接観測できるようになります。波形の間隔からブラックホールの重さがわかるし、波形の揺れ幅で地球からの距離もわかります。新しい望遠鏡とはそういう意味でしょう」

   科学者たちはステップをさらに進めて、宇宙誕生のナゾに迫るプロジェクトに取り組み始めている。観測の舞台は振動のない宇宙空間。3つの重力波検出装置を搭載した衛星を打ち上げ、地上では実現不可能な数百万キロの間隔で飛行させ、巨大装置で微弱な重力波を捉えようという実験だ。

   目指すのは136億年前の宇宙誕生の瞬間の目撃だ。このときに宇宙空間に生じたゆがみ、重力波は今も宇宙全体にかすかに存在していると考えられている。これを捕まえれば誕生の瞬間が『見える』のだ。日本の研究機関も打ち上げを計画しており、2030年代の観測開始を目指している。

   村山教授「実現すれば、昔のままのビッグバンが見えてくるだろうと思います。写真も撮れるんですよ」

   中川祥子(タレント)「素晴らしい。宇宙の始まり以前や外側とかを考え出すと頭がボンとなりますが、それに負けずについていけるというのがこれから始まるんですね」

NHKクローズアップ現代(2016年6月29日放送「アインシュタイン『最後の宿題』が解けた!~重力波天文学の夜明け~」)

文   モンブラン
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