<しくじり先生 特別編>(テレビ朝日系)
「さらば青春の光」バカ過ぎるしくじり・・・先輩芸人の嫁と不倫!ちょいブレイクで図に乗ってしまった

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   ワケあり芸能人が過去の失敗を面白おかしく、自虐を交えながら自戒する。ひたすら「そりゃないよ」と笑いの方向に振り切るか、最後は「反省から学んだのね」としんみりさせるかくらいの違いはあるけれど、基本路線は同じだ。ただし、回を重ねるごとに、衝撃度で以前のゲストを上回る「しくじり」が飛び出すことはどうしても減ってくる。見せ方に工夫があるから新しい印象を受けてはいるものの、基本的には「あの人は今」と同じなのだから、遅かれ早かれ弾切れは避けられない。

テレビ局も使いづらい「歩くタブー」

   ゲストがお笑いコンビ「さらば青春の光」とわかった時は、「ついにブレイクしてない芸人をゲストに持ってきてしまったか」と肩を落とす思いだった。ところがどっこい、ネームバリューはないものの、内容としては「へぇ」の連続で、見事なしくじりっぷり、そして立派な「先生」っぷりだった。

   2012年のキングオブコント準優勝という「ブレイクしかけ」のタイミングで事務所移籍をもくろみ失敗。仕方なく独立して事務所を起こしたが、あろうことか先輩芸人の嫁と不倫をするという禁忌を犯し、支えようとしてくれていた周囲の信頼すら裏切った。

   そもそも、前事務所への仁義は通っているのかわからず、テレビ局も使いたくても二の足を踏んでしまう「歩くタブー」状態だという。ホストの関根勉、オードリー若林正恭らの気遣いもあったが、きっちり笑いを交えながら自分たちの若気の至りをわびるとともに、「みそぎがすんだ」ことをアピールしてみせた。

   ちょっとの成功で調子に乗り、口癖は「会社は何もしてくれない」だった過去の自分たちを振り返り、転職を考えているすべての人に「お前の実力じゃなく、会社の看板。勘違いすんな」「都合の良い言い訳ばかり探すな。あまったれんな」と、日系企業の管理職が泣いて喜びそうな訓辞を垂れる。あたりまえのド正論ではあるのだけど、今の仕事が嫌だからって仕事を投げ出しちゃいたいって気持ちは、誰しもふっと考えたことはあるから、ちゃんと共感できる。

いきがって事務所へ恩をあだ返し

   ただでさえ「いきがって事務所への恩をあだで返した」状態にもかかわらず、先輩芸人の嫁との不倫って、もう本当にコイツら・・・。はっきり呆れる気持ちもあるのだけれど、全体的に世間一般の常識に関しての無知、自分たちの行動への無自覚に起因するしくじりだけに、どこか「しゃーないなあ」と思える余地がある。表沙汰にしにくい「事務所と揉めた」の中では比較的明るみに出しやすい。むしろ、「子どものやったことなんで、もう許しました」という事務所の恩情対応もあって、美談としてまとまってすらいる。

   大ブレイクしたわけでもない芸人を連れてきて、転落の理由をこねくり回す展開になると勝手に失望していたことをここにお詫びいたします。「しくじり」の方向性が独創的なら、ゲスト側のネームバリューがなくてもちゃんと形になる。業界のタブーの数だけ、今後の方向性の広がりを感じることができたいい回だった。(9月23日深夜11時15分)

ばんぶぅ

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