2024年 4月 29日 (月)

養殖魚が高い! 「爆魚粉買い」はなぜ起きた

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

日本人の所得が減ってきた結果として、魚の代わりに肉を

有路教授「このグラフの重要なポイントは肉に比べて魚の値段が相対的に高くて、しかも、日本人の所得が減ってきた結果としてだんだん代わりに肉を食べるようになったということなんです」

と言いつつ、有路教授は別の資料を取り出した。「食材ランキング」なるもので、上から「牛」「豚」「鳥」「魚」の絵が並んでいる。

「これは各食材の値段のランキングでして、昔、我々の子供時代っていうのは、お魚は一般食というか安いごはんのおかずというイメージがありましたよね。ただ、この状況が経済上昇するごとに変わっていきまして、今や『魚』は『牛』よりも上に来てしまっているんです。しかし、庶民の暮らしを見れば貧しくなって来ているので、『魚』には手が出ず『豚』や『鳥』を多く食べるようになったということです。これに対して世界はまったく逆でして、どんどん所得が増えていったので、『(高級食材である)お魚を一番食べたいなぁ』となっているのです」

   この養殖魚の価格高騰にどう取り組めばいいのか。生産現場ではさまざまな取り組みが行われている。和歌山県のあるベンチャー企業はエサに目を付けた。魚粉の価格に左右されないよう、鳥や豚、大豆、海苔なども入れてみた。すると牛肉のような旨みが生まれ、魚臭さも消えたという。

   また、ある大手回転寿司チェーンでは、これまで店に出ることのなかった「シイラ」や「ボラ」などをメニューに乗せてみた。客の評判も上々で「意外にしつこくなくて淡泊でした」「おいしかったので『ボラ』ってどんな魚か調べてみようと思いました」という声が相次いでいる。

   スタジオのさかなクンの前には見慣れない魚がドーンと並んでいる。

「ウツボ、ホシエイ、小さめのマサバちゃんなどですが、こうしたお魚は市場に出しても大きさがマチマチだったりして、ほとんど値段がつかないんです。だけど、食べるととってもおいしいんです。こういったお魚をもっともっと流通に乗せて、おいしくいただくと食卓もにぎやかになると思います」(さかなクン)
久保田キャスター「これまで捨ててしまっていたものを、もう一度見直そうということですね」

ビレッジマン

NHKクローズアップ現代+(2016年10月24日放送「回転ずしも食卓も激震!魚の高値が止まらない」)

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