2024年 4月 30日 (火)

「雑低書高」時代の週刊誌に元気はあるのか? 年明け巻頭特集は静かな幕開け

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横浜点滴殺人事件で重要証言

   暗い話のついでに週刊文春の「横浜点滴殺人事件」にいこう。9月に起きた神奈川県横浜市の大口病院で起きた殺人事件だが、当初は犯人逮捕はすぐと思われたが、意外に長引いている。

   物証が乏しく、容疑者逮捕に結びつく決定打がないことが、捜査を難しくしているようであるが、週刊文春は、犯人に結びつく重要証言を入手したと報じている。

   それは事件が発生する約三週間前のことだという。

「四階病棟の夜勤は二人の看護師が担当。定期的に病室を巡回し、入院患者の検温や点滴の切り替えを行っていた。
   突然、そのうちの一人が持ち場を離れた。何かを隠すようにタオルで包み、ナースステーション近くの汚物室へ入って行く。その後、汚物室から発見されたのは、犯行に使われたのと同種類の消毒液『ヂアミトール』の空容器だった」(週刊文春)

   この人間を週刊文春はB氏だとしている。15年春頃から大口病院に勤め始めた当時20代の女性看護師のB氏は、先のような不審な行動を、同僚看護師に目撃されているというのだ。

   この女性、一時は「県警が逮捕状の請求を検討した」という情報が流れ、自宅のアパートの前は報道陣でごった返したが、その後の動きはないようだ。

   大口病院は入院病棟を16年で閉鎖、外来診療だけと発表している。

   だが、どこへも行くあてのない患者もいて、病院側の責任感のなさも指摘されているそうだ。

   こうした無責任な病院で死にたくはないとは思うが、それさえも「贅沢」だといわれる、死に場所のない老人が大量に出る時代がすぐそこに来ている。生きるも地獄、死ぬも地獄か。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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