サッカーするのも賠償覚悟で 東京地裁、ケガさせた選手の過失認める

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   サッカー試合中のケガをめぐる裁判で東京地裁は昨年(2016年)12月、ケガをさせた選手に約247万円の賠償命令を言い渡していたことが分かった。ケガがつきもののサッカー試合で出された判決が波紋を投げている。

   事故があったのは5年前の社会人チームの試合。試合中に原告の30代の選手が左足でボールを蹴ろうとした際に、接触してきた被告の選手に左足を蹴られた。脛あてが割れるほどの強い衝撃で骨折し、原告の選手は1カ月入院し、その後7カ月も職場復帰ができなかった。

   原告の選手は「被告の行為は故意に原告の脛を蹴ったと推測され、故意でなくとも負傷することは予見できた」と主張。一方、被告の選手は「身体の接触は予見できても原告が負傷することを予見することは不可能」と反論し、故意か過失かが争点になっていた。

   結局、判決では故意に蹴ったことは認められなかったが、強い衝撃を与えれば重大なケガにつながることは予見できたとして過失を認めた。

「つまらなくなる」「やむをえない」と賛否分かれる

   しかし、東京・銀座で街の声を聞くと、「もしケガをさせちゃったら自分も訴えられるのではということもあって、のびのびスポーツがしづらくなる」(30代女性)、「試合中だったら何をしてもいい訳ではない。こういう賠償命令は妥当」(30代男性)と賛否両論がある。

よく見るケース

   国士館大学の入澤充教授(スポーツ法学専門)も「スポーツの醍醐味である果敢なプレーを抑えることでプレーがつまらなくなる」と賠償判決には否定的だ。

   スタジオでも、気象予報士兼俳優の石原良純は「このプレーはよく見るケース。どうすればいいのか難しい」、弁護士の住田裕子は「今回は過失の結果が重かったことで損害賠償はやむを得ない部分がある」と意見が分かれた。

   相手選手への足に接触する恐れが十分あるプレーで、ボールを蹴るのに足の骨を折るほどの衝撃を与える必要があったのかどうか、程度の問題だろう。果敢なプレーがスポーツの醍醐味というが、大ケガに至らないようプレーするのもスポーツではないか。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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