東芝の利益の根源、半導体事業はどうなる?

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   創業140年の名門電機メーカーの「東芝」が1兆円以上の巨額赤字見通しと6200億円もの債務超過を抱え、深刻な経営危機に陥っている。 

   国産初の電気冷蔵庫を発売するなど、「家電」ブランドとしておなじみの東芝だが、総合電機メーカーとして医療システムや社会インフラなども手がけていた。しかし2年前に不正会計が発覚し、赤字改善のために白物家電と医療機器事業を売却。原子力と半導体のふたつの事業を柱に据える「選択と集中」を行った。しかしアメリカの原子力事業での失敗が巨額赤字につながったという。

   経営の立て直しを計るため、利益の8割を占める主要事業である半導体事業を売却せざるをえなくなった。東芝は記録用の半導体メモリーを世界に先駆けて開発。スマートフォンやデータセンター、ロボットなど幅広く使われ、世界2位のシェアを誇るという。

   「『虎の子』の半導体を手放さなければいけないという、ここまでの姿に東芝がなるのは、想像できなかった」(武田真一キャスター)

   「東芝はものを作る製造業企業だが、(不正会計発覚後の)この2年間は、いわゆる財務の数字で生き残ろうとしている。ものすごく重要な、一番、利益を上げてきた半導体を売って、数字をよくしようと。これは東芝は製造業をやめるのかと、驚きました」(スタジオゲストで作家の真山仁)

   半導体事業については、シャープを買収した台湾企業のホンハイなど数多くの海外企業が買収に名乗りをあげている。それでも「売却は一筋縄にはいかない状況」(武田)だそうだ。

このままでは上場廃止

   現在、債務超過の東芝は、このままでは来年3月に上場廃止になる。それまでに半導体事業を高値で売却して、収支を改善する目論見だが、「とにかく時間がない」(NHK記者)。

   「(買収に関する)資産査定など、さまざまな手続きがあるので、逆算すると今年6月までには売却先を決めなければならない」(NHK記者)

   また、政府や経済団体から、工場の海外移転による雇用への影響や技術流出を懸念する声が相次いでいるという。半導体の生産拠点の三重県の四日市工場では6000人が働き、全国には約600の関連企業があるそうだ。

   番組の取材によると、工場で働く人からは「なぜ稼いできたメモリー事業が切り離されるのか、納得がいかない。今は不安の方が大きい」「海外の企業に買収された場合、海外への転勤も否定できず、自分のライフプランにどのような影響が出るのか、悩みは尽きません」などの声があったという。

クローズアップ現代+ (2017年4月11日放送「"名門"企業 東芝はどこへ」

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