極貧の悪ガキから韓国の新大統領になった文在寅氏 国内の格差解消めざす

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   韓国の大統領選、下馬評通り最大野党『共に民主党』の文在寅(ムンジェイン)が第19代大統領に選ばれた。日本にとっては扱いの難しい難物。番組がその素顔を追った。

   10日(2017年5月)午前5時半現在(開票率99.8%)で有力3候補の得票率は、文在寅41.1%と圧倒的な支持を集め、次いで「韓国のトランプ」と呼ばれ与党だった洪準杓(ホンジョンピョ)24.1%、野党第二党『国民の党』の安哲秀(アンチョルス)21.4%だった。

   若年層の支持を集めたのが勝因と言われているが、背景には低迷する経済や腐敗した朴槿恵前大統領への不満の裏返しがあったとみられている。

   では、若年層から期待される文在寅新大統領は、一体どんな素顔の人物なのか?

   東亜日報(10日付朝刊)の一面トップ。見出しで『統合の時代 新しい大統領・文在寅』と報じた。ここでいう『統合』の意味は「南北間」「男女間」「世代間」「企業間」を指しているという。

   コメンテーターの宮崎哲弥(評論家)はその現状を次のように指摘する。

   「低成長のため若年層(15~29歳)の失業率が10%近くに上っている。しかも国際水準(15~24歳)では13~14%と非常に高い。加えて貿易依存率が70%もあり、一部の貿易に強い企業には有利だが、それ以外の企業との賃金格差は広がるばかりだ。財閥を解体し、貧富の差を解消。貿易依存率を適切な水準に下げる必要があるのだが、これは非常に難しい」

   そうした期待を担って新大統領に選ばれた文在寅の素顔を見ると、貧乏、悪ガキ、でも芯の強い男というイメージが浮かび上がってくる。

   貧困家庭に生まれ、小学校時代には月謝が払えず教室から追い出されたこともある。高校時代は飲酒や喫煙など素行の悪さで4回停学を食らっている。しかし浪人して私立の名門、慶熙大学に入学。在学中に反政府デモに参加し逮捕されたこともあった。

   その後、兵役に就きブラックベレーと呼ばれる精鋭部隊『第一空輸特戦旅団』に配属され厳しい訓練に耐えて評価を挙げた。27歳で司法試験に合格して弁護士に。一緒に活動したのが、その後大統領になる盧武鉉(ノムヒョン)だった。盧武鉉大統領時代には秘書室長などを勤め、2012年に国会議員。同年の大統領選に出馬し朴槿恵前大統領に僅差で敗れた。

日本にとっては難物

宮崎:日韓合意どうなる?

   ただ、日本にとっては扱いにくい難物と言える。2015年に日韓両政府が慰安婦問題の最終的解決を確認し合意した『日韓合意』について選挙中も再交渉を訴え、「もっとも大事なことは日本が法的な責任を認め公の場で謝罪すること」を主張して譲らない。

   さらに島根県・竹島についても「独島(竹島)は大韓民国の主権と独立の象徴。これを否定することはもう一つの侵略です」と息巻き、昨年7月には竹島へ上陸している。

   北朝鮮に対しては「対話と非核化を並行して進める」と主張。前政権が制裁による圧力に終始してきたのに対し、対話を重視する姿勢を示している。

   宮崎は「懸念材料は日韓合意がどうなるか? 日本政府は見直しを要求してきても拒否する姿勢を示しており、膠着状態が続くと思う」と暗い見通しを話す。

   10日昼には新大統領の宣誓式が行われる。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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