2018年 8月 18日 (土)

野性動物が跋扈!「福島原発」避難指示解除でも住めない・・・自宅壊され糞尿だらけ

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   東京電力福島第一原発事故による避難指示が一斉解除されて1か月余りたったが、帰還した住民を新たな困難が待ち受けていた。自宅や周辺に棲みつく野生動物だ。巨大イノシシはガラス戸を突き破って家に入り込み、台所に蓄えている食料を食い荒らす。

   空き家を覗くとアライグマの親子がいた。原発事故以前はこの地域でアライグマの棲息が確認されることはなかったが、現在は10軒以上の空き家を棲みかにしている。警戒心が強く、普段は人前に姿を見せないはずのキツネが、イベント会場に現れて餌をあることもあった。

住人いない人家は天国・・・エサ豊富で水場もある

   こうした状況から帰還を躊躇する人も出てきた。この6年間、故郷で暮らすのを心待ちにしていた蒔田幹男・郁子夫婦だったが、野生動物に入り込まれて自宅の部屋はボロボロ、フンや尿をまき散らし悪臭が漂っていた。「ここへ来ると体に変調をきたし、これでは帰還をやめようかなとなります」(郁子さん)と話す。

   武田真一キャスター「人が住めば、野生動物たちは山に戻っていくとは考えられないのでしょうか」

   福島で野生動物の調査を続ける東京農工大額の奥田圭・産学官連携研究員はこう説明した。「帰還する住民がまだ少ない状況ですので、人間の圧力が動物に伝わらない。さらに、野生動物たちにとって格好の棲みやすい場所になっているんです。空き家を棲家にし、庭には好物の栗とか柿があり、水路は彼らの水場になっています。なかなか離れないのではないでしょうか」

動物被害は損害賠償の対象外

   奥田研究員は対策として3つの方法を挙げる。「家屋や農作地をフェンスで囲み侵入を防ぐ」「栗や柿などの果樹類を変え、人と野生動物の生活圏を切り離す」「罠による捕獲で数を減らす」だ。浪江町ではすでに農作地を含む家屋の周りをフェンスで囲む対策を進めている。

   取材に当たった右田可奈記者はこんな指摘をする。「除染やインフラの復旧などは、国や東電も急ピッチで取り組んできましたが、野生動物は手付かずの状態です。東電の損害賠償も野生動物の被害を大きな損害と捉える仕組みになっていません」

クローズアップ現代+(2017年5月17日放送「原発周辺の町 あふれる野生動物~避難指示解除で何が~」)

モンブラン

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