やっぱり「死ぬまでセックス」? 増えてる高齢者の性トラブル

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   先月(2017年4月)、ネットのアダルト動画を閲覧していた75歳の男性が偽の請求に引っかかり、5000万円以上もだまし取られる事件が起きた。同様の被害は急増している。国民生活センターへの相談も、60代で1万件、70代でも5000件もある。

   心や体ばかりではなく、セックスへの関心も若い高齢者が増えている。日本性科学会が行った調査では、男性の60代の76%、70代でも75%が「性の欲求がある」と答えている。

シニア向けデリヘル繁盛

   派遣型の風俗店、いわゆる「デリヘル」にもシニア向けがある。「60歳未満お断り」だ。料金は60分1万5000円。利用者は年々増えている。60代、70代で元気に仕事をしている人が多いという。

   その1人に聞いた。関西在住の70代。大手メーカーを退職して、いま福祉の仕事をしている。2か月に1度、東京へ出張するときに利用しているという。10年前、妻が病気になり、夜の営みを拒否された。性の欲求を抑えきれない。しかし、妻にも友人にも相談できない。待ち合わせにやってきた女性は「お久しぶりです」と言っていた。

   中高年向けの健康情報を出している出版社は、男性の性の悩み相談が増えたため、2年前に男性向けの性の専門誌を出したところ、5万部のヒットになった。発行者は「男性の性の条件が劇的に変わった」という。バイアグラなど薬で機能を維持できることで、性にも前向きになったのだ。

   性科学者の宋美玄さんは、「女性は更年期から性欲が急に減り、性機能も落ちますが、性欲は男性ホルモンがつかさどるから、性欲は圧倒的に男性の方が上です」という。

   ジャーナリストの田原総一朗さんは83歳。「では夫はどうしたらいいの」

   宋さん「現実的には風俗とか・・・」

   田原さん「何で人に言えないの。言えばいいじゃない。男が奥さんと相談すればいい」

ニューヨークの老人ホームは恋愛自由、セックス奨励

   名古屋市内で訪問介護事業をしている漆原治志さんは、介護の現場でのトラブルを多く見てきた。大学と共同で介護士に行ったアンケートでは、264人中126人が、胸や尻を触られたり、卑猥な言葉、性交の誘いなどのセクハラを受けていた。

   しかし、家族も施設もことを荒立てたくないと、解決を先送りした結果、ことが続いてしまうという。漆原さんは「社会全体が高齢者の性と向き合って、どうサポートしていくか考える必要があります。蓋をしても溢れてしまう」という。

   ニューヨークの老人ホームの話が紹介された。施設では恋愛は自由で、感染症予防のためのコンドームも用意して、性行為も勧めているという。これには、田原さんも宋さんも「いいことだねえ」。「相手が変わると女性も変わるかもしれない」と宋さん。田原さんは「モテる女性に男性が3人も来たらどうする?」

   田原さんは若い時から奥さんとセックスの話をしているという。「互いが尊敬し合うから長続きする。なんでも喋れる」。素晴らしい。こう胸を張れる人がどれくらいいるか。たしかに、これができれば、アダルトビデオだって風俗だって明るく笑いながら語ることができるかもしれない。高齢者の性は恥ずかしいことじゃないんだと。

   ただ、番組には「気持ち悪い」「理解できない」「何を考えているのか」などと嫌悪感を示す声が殺到したという。これが現実だ。

クローズアップ現代+(2017年5月18日放送「『高齢者だってセックス』言えない"性の悩み"」)

文   ヤンヤン
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