米はICBM迎撃、北朝鮮は精密誘導ミサイル...双方が「成功」と発表したが内実は?

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   アメリカ政府は日本時間の今日(2017年5月31日)未明、太平洋上で行った大陸間弾道弾(ICBM)の迎撃実験に成功したと発表した。一方北朝鮮は昨日、ミサイルの精密誘導に成功したと、ミサイル発射映像とCG画像を公表した。この両極端、どんな展開になるのか、とても読み切れない。

   米のICBM迎撃実験は、日本時間の今日午前4時半頃。マーシャル諸島から打ち上げられた模擬ICBMを、カリフォルニアの空軍基地から発射された地上配備型の迎撃ミサイルが撃ち落としたと、国防総省が発表した。ICBM迎撃実験は、これが初めてという。え、初めてだったの?

   一方北朝鮮のメディアは、「精密誘導システムを使った新型の弾道ミサイルの発射実験に成功した」と伝えた。発射を4台のカメラが捉え、他にミサイルが標的に向かって飛び、命中するCGのような映像も見せた。目標に命中した時、字幕には「450キロ飛翔」「目標に着弾」「誤差7メートル」と出た。

   朝鮮中央テレビは「ミサイルは中等射程を飛行して、予定目標を7メートルの誤差で正確に命中した」と伝えた。金正恩委員長は、「アメリカのやつらにもっと大きなプレゼントを贈るため、さらなる飛躍を遂げる」と語ったという。

   さらに、北朝鮮外務省スポークスマンは、「これまで在日米軍基地を目標としていたが、日本がアメリカに追従して敵対的に対応するならば、標的は変わるしかない」と表明。日本全土を攻撃対象とすると示唆した。

「誤差7メートル」は北朝鮮の自己申告

   「誤差7メートル」とはどれほどのものか。軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は、「それが本当なら大変な精度。ただ、あくまで北朝鮮の自己申告で、事実かどうかは疑わしい」という。ただ、これまでに公表されているミサイルの映像を見ると、今回のミサイルと同じとみられるものには、弾頭部に4枚羽根があって、それでコースが変えられるのではないかという。

   北朝鮮は今月打ち上げたミサイルでいずれも、これまでにない技術的進歩を見せつけた。14日の「火星12」では、ロフテッド軌道で200キロもの高度を実現。21日の「北極星2」では、有効な移動発射台。そして29日の「KN17」が精密誘導システムというわけだ。なぜかくも急激に技術が進歩したのか。

   ある人物の名前が言われる。「金正植(キム・ジョンシク)」。年齢や経歴は不明だが、昨年のロケットの燃焼実験あたりから、金正恩委員長の近くに立っている写真が目立つようになった。韓国の消息通によると、彼は数学や物理学の大会で何度も最優秀賞を取り、国防科学院でロケットのエンジン開発に従事してきた人。北の最高の名誉「共和国英雄」の称号を持つという。

   今回のミサイルの誘導システムはどのようになっているのか。

GPS利用したか北朝鮮ミサイル

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   元自衛隊艦隊司令の香田洋二氏は、「GPSではないか」という。

   玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「アメリカのシステムじゃないですか」

   香田氏「これの精度が一般的には10メートルと言われている」

   羽鳥慎一「アメリカのものを使ってミサイルをコントロールしている」

   玉川「GPSはもともと軍事技術ですよね」

   香田「民間でもルートさえ確保すれば、北も使い放題できる」

   玉川「有事になった時、北朝鮮近くのGPSを使えなくすることは?」

   香田「理論的には可能です」

   パレードに現れたミサイルで、まだ発射されていないものが2つある。アラスカやハワイを射程に入れる「KN14」と米本土に到達する「KN14の改良型」(射程1万2000キロ~1万4000キロ)だ。

   羽鳥「今後これを打ち上げる?」

   香田「最終的にはフロリダまで届くKN14改良型」

   浜田敬子(元アエラ編集長)「アメリカの観測では、2020年と言っていた」

   香田「急げば、1年半とも言われる」

   羽鳥「普通なら見せないものを見せている。アメリカのICBM迎撃も然り」

   思えばおかしなこと。北はアメリカと対話がしたいと、ミサイルと核をつくる。誰も理解できない論理で、瀬戸際を行く。付き合いきれないが、付き合わないわけにいかない。

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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