2024年 4月 30日 (火)

大垣花火大会で特大の2尺玉が低空で暴発 観客の頭上に火の粉で、あわや大惨事

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   岐阜県大垣市で29日(2017年7月)行われた「第61回大垣花火大会」で、2尺玉の特大花火が低空で暴発する事故があった。大垣花火大会は例年3000発の花火が打ち上げられ、10万人もの来場者があるが、幸いなことに怪我人はなかった。

   番組では観客が撮影した暴発の瞬間の映像を6本集めて詳細に検証したが、そこから見えるのは、あわや大惨事にもなりかねない危険性だった。動画には「ビックリした~、ヤッバー」「爆発だ! 大丈夫か」「火の粉が飛んできた! きゃ~~っ!」という緊迫した声が残されていた。

   今大会で最大級の2尺玉の打ち上げ花火は、直径60センチ、重さ70キロという特大サイズ。開始から約30分後に、高さ2メートルの専用の発射台から打ち上げられる予定だった。大会主催者によると、通常の花火は上空100~200メートルで開くが、2尺玉は高度500メートルまで上昇して開く。それが地上付近で暴発してしまった。落下した火の粉が、河川敷の枯れ草に燃え移るなどしたが、花火師が足や消火器で消したという。法科学研究センターの雨宮正欣所長は「ダイナマイトに匹敵する破壊力がある」とコメント。

   爆発後に花火大会は、安全確認のために一時中断されたが、15分後に再開された。大会主催者は「一般の方から被害報告がないので、事故とは考えていない」と語った。

   司会の羽鳥慎一は「怪我人がないのは幸いでした。大会主催者は事故とは考えてないと言っていますが、これは明らかに事故だと思います」とひと言。

東京の花火大会では2尺玉ほとんどない

   特大の2尺玉花火は高さ500メートルまで上がり、半径250メートルの大きさに花火は開くという。そのため、打ち上げ台と観客との間に300メートルの間隔が必要とされる。もし低空で暴発するとその距離が50メートルしかなくなり非常に危険だという。そのため、東京で行われる花火大会で2尺玉が打ち上げられることはほとんどないという。

   20年の経験を持つ花火師によると「暴発した理由として考えられるのは、花火の中の"星"が発射の衝撃や摩擦で破裂することではないか。花火が大きくなると、その可能性は高まる」と推測した。

   コメンテーターで弁護士の住田裕子が「製造の問題なのか、打ち上げの問題なのか、しっかり検証すべき」と発言。

   よほど腹に据えかねたのか、羽鳥が「安全管理は、大きい花火ほど大事。それなのに被害がないので事故じゃないという主催者の認識は怖いです」と、再び主催者の認識に異を唱えると、コメンテーターで気象予報士の石原良純が「事故だと言ってしまうと、来年の開催が危うくなるからでしょう」と、主催者側の心理を代弁。

   住田の「いずれにせよ、原因究明は大事」と弁護士らしいコメントには、石原も「科学的な安全検証は必要」と同調したが、「やりすぎると、花火大会がなくなっちゃうよね」と、花火好きの江戸っ子ぶりを最後まで発揮していた。

文   バルバス| 似顔絵 池田マコト
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