JAL機のトラブル原因はエンジンの不具合 中国丸投げのオーバーホールでいいのか?

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   5日(2017年9月)羽田発ニューヨーク行の日航機(ボーイング777型、乗客乗員251人)が、離陸直後に左エンジンのトラブルで羽田に緊急着陸した。エンジンに吸い込まれた鳥が原因ではなく、エンジン内部に何らかの不具合があった可能性が高まった。

   ところが番組にゲスト出演した元日航パイロットで航空評論家の杉江弘氏から「コスト削減からエンジンのオーバーホール(分解点検修理)を中国に丸投げしているところに問題がある」という厳しい指摘が出た。

   乗客乗員にケガはなく、トラブル発生から5時間後に振り替え便でニューヨークに向かった。原因については国交省が調査中だが、エンジン内部のタービンが相当損傷しているという。

点検で見落としなかったか?

   では、離陸直後の日航機に一体何が起きたのか? 杉江氏は次のように指摘する。

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   「4年~5年に1回オーバーホールを行い、エンジンを全部分解して部品をチェックする。もう一つは1年半~3年の間に1回、航空会社が定期点検を行う。これは顕微鏡のようなものでエンジン内部を細かく点検する。この二つの点検でエンジンの品質管理をしていれば本来トラブルは起こり得ない。考えられるのは、点検で見落としがあったかどうかだ」

   日航によると、「エンジンの点検は普段から離陸前に目視で行っており、今回も異常はなかった。エンジンを機体から取り外すオーバーホールは3年前の2014年2月に行った」という。

   しかし杉江氏は次のような厳しい指摘をした。

   「ボーイング777は世界的にトラブルが増えている。大型機のためエンジンを酷使し劣化が早いのだが、それだけにオーバーホールを早めに行う必要がある。ところが、コスト削減のためにオーバーホールを中国に外注に出している。日本から専門の係が行ってきちんと点検が行われているかチェックすればいいが、丸投げしている。そこでの品質管理がよくないためトラブルが多くなっている」

   これを聞いた浜田敬子(ビジネスインサイダージャパン統括編集長)は「中国に外注とは初めて聞いた。はたして点検の質を常に保っていられるのかどうか? コストカットも必要なのだろうが、一番肝心の安全がないがしろにされていないか問題がある」と訝った。

   ネジ一つでも乗客乗員の命に関わる航空機。オーバーホールを中国に丸投げとは不安を感じる。


(9月8日18時30分追記)

   日本航空(JAL)広報部によると、エンジンの単体部品の修理は一部を中国に委託しているものの、今回のトラブルが起きたボーイング777型機のエンジン「GE90-115B」については

「分解組立といった整備はJAL(100%子会社のJALエンジニアリング)で行っており、中国でオーバーホールを実施しているというのは正しい表現ではありません」

と説明しています。

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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