<ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書>
ジャーナリズムと経営の板挟みで苦闘する名門紙「ワシントン・ポスト」女社主―メリル・ストリープとにかく素敵!
2018.04.07 10:00
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最大の敵は「しょせん女性だから・・・」という偏見だった
おどおどとした「お飾り社主」の状態から、「自分が社主だ」と覚悟するまでのキャサリンの変化を力強く演じきったメリル・ストリープに脱帽である。誰かの顔色をうかがうように見えた彼女の内面にあった深慮、そして葛藤、導き出した決断の重さが滲んでくるように、涙がとまらなかった。
「自分がジャーナリズムの正義を果たす勇敢さ」に酔う男性記者に、その妻が「あなたは一記者だからそれでいいけれど」とキャサリンの立場を説くシーンの聡明さもまた心地よい。女性ゆえに軽んじられているという事実をスタート時点として、「そもそもあの人の言うことは」というバイアスを覆すことの大変さの描き方が光った。
しかし、こんなに時勢にぴったりの公開になるとは、くわばら、くわばら。
(ばんふぅ)
おススメ度☆☆☆☆