2018年 11月 13日 (火)

<1987、ある闘いの真実>
韓国民衆はかつて素手で軍人強圧政権を倒した!拷問虐殺に怒り立ちあがった市民、学生・・・

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   ソウル・オリンピックを翌年に控えた韓国では、全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領の軍事政権に反発が高まって、各地で学生デモが頻発していた。1987年1月、警察で尋問を受けていた22歳の大学生・朴鍾哲(パク・ジョンチョル)が、水責めの拷問を受け死亡した。

   警察は事実を認めず、隠ぺいを続ける。しかし、遺体の火葬を急ぐ警察に疑いを持った崔桓(チェ・ファン)検事は検死解剖を命じ、朴の死が拷問によるものだったことが判明する。

   全政権は取り調べを担当した2人の刑事の逮捕だけで事件を収拾しようとしするが、新聞記者や刑務所看守らが真実の公表に奔走する。学生デモはさらに広がり、事態は韓国全土を巻き込む大規模な民主化闘争へと展開していく。

内部から崩壊していく独裁

   民主化運動の中で軍事政権が崩壊していく様は詳細でリアルだが、当時の韓国の闇も描かれていく。拷問は大統領直属の南営洞警察のパク所長によるもので、彼は北朝鮮からの脱北者を徹底的に排除する任務を大統領から受けていた。

   しかし、パクも北朝鮮の生まれで、家族が殺されて脱北したのだった。そんな彼が大統領から一目置かれるようになったのは、「命令と服従」という軍事政権を体現していたからだ。

   しかし、独裁政権が崩壊し始めると、彼の立場も揺らいでいく。パクの上司である本部長は、パクの部下をトカゲの尻尾にすることで事態の収束を図る。パクはこれに激怒し、本部長に初めて反抗する。それをきっかけに、「脱北者のパク所長」は暴走し「命令と服従」の虚構も崩れていく。

女子学生ヨニの健気

   後半は、キム・テリが好演した民主化運動へ身を投じる延世大の女子学生ヨニが主人公となり、危険を顧みずに戦うデモの参加者たちが描かれていく。

   とにかく登場人物が多く、人物相関図を頭に入れておかないと、話についていくのに苦労はするが、さまざまな立場の人間の思いと行動の積み重ねがあって社会が変わっていくのだということが、よくわかる。1987年7月、全大統領は退陣を表明した。

   先の朴槿恵大統領も民衆の怒りを買い、退陣に追い込まれている。全政権を追い込んだ韓国民衆の行動力は引き継がれている。

丸輪太郎

おススメ度☆☆☆☆

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