のりの「パリパリ」を家でもキープしたい! ポイントは「冷蔵庫で保存し常温まで待つ」
きょう5日(2019年3月)の「クイズとくもり」コーナーは「のり(海苔)」特集だ。副島淳リポーターが「のりのパリパリを保つにはどうすればよいのでしょうか」と切り出した。
買った直後にはパリパリでも、一度開封するとすぐに湿気って美味しくなくなってしまう...ということも多いのり。そもそもパリパリののりはどうやって作られているのか。
すぐに開けると温度差で湿気る
収穫したのりは旨味が逃げないようすぐに加工される。漁師が四角く成形した後、のり問屋でしっかり乾燥させ、焼き上げて旨味を極限まで引き出している。
こうしてパリパリに仕上がったのりだが、10分ほど外気にさらすだけですぐに湿気ってしまう。パリパリ感が失われるのはもちろん、旨味も逃げる。
作りたてのパリパリ感を家庭でも保つにはどうしたらよいのか。のり職人の工藤和弘さんにおすすめの保存術を聞いた。
まず、のりは密閉できる袋に入れる。元の袋が密閉式ならそのまま使ってOKだ。空気に触れると香りや味が飛んでしまうので、しっかり空気を抜いて保存する。買った時に入っていた乾燥剤は必ず捨てずに一緒に入れよう。
保存場所は、一年を通して湿度が安定している冷蔵庫がベストだ。ただし、冷蔵庫から取り出してすぐに使おうとすると、室内との温度差でのりの表面が結露して余計に湿気てしまう。常温に戻るまで10分ほど待ってから開けるのがカギだ。
湿気ってしまったらバニラアイスにのせるべし!?
正しい保存方法がわかったところで、すでに家に湿気ってしまったのりがあるという人もいるだろう。山本海苔店7代目の山本貴大さんは、湿気たのりは料理に使うよう勧める。
のりは一度湿気てしまうと、香りが逃げて風味が落ち、元には戻らない。のりには昆布に含まれるグルタミン酸、かつお節に含まれるイノシン酸、干ししいたけに含まれるグアニル酸と、主要な旨味成分がすべて含まれているので、そのまま食べるには美味しくなくても料理に使えば旨味たっぷりに仕上がるのだ。
特に山本さんが勧めるのは、みそ汁、炊き込みご飯、そしてバニラアイスにのりを合わせることだ。
山本さん「みそ汁には入れるだけで簡単、炊き込みご飯はサバ缶などと一緒に入れて炊けば旨味成分がたくさん出てきます。バニラアイスですが、乳製品とのりは実はすごく合うんです。動物性の旨味が含まれる乳製品と、植物性の旨味成分が多いのりが合わさると、旨味の相乗効果で1+1が7になります」