2019年 11月 15日 (金)

アッという間の決壊73か所、氾濫231か所!台風19号でわかった堤防では防ぎれない河川の猛威

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   台風19号で52の河川の73か所が決壊し、231か所(16都県)で氾濫した。なかでも被害の大きい千曲川の決壊はどのように起きたのか。信州大学工学部の吉谷純一教授が注目したのは、栃木県と同じ面積の流域圏の広さだ。栃木県内に降った雨がすべてひとつの川に流れ込んだと考えると、いかに千曲川の水量が多かったかがわかるだろう。

   台風接近時のデータを見ると、千曲川の支流が次々と危険水位に達し、本流へ流れ込む様子がわかる。13日(2019年10月)午前1時ごろ、千曲川はあふれ出し、決壊へとつながっていった。

   吉谷教授は「見過ごせないのは、雨のピークと水位の上昇のタイムラグです」と指摘し、「遠くの雨は水位を上昇させるという実感がないんです。雨が止んだら、流水も終わると考えてしまう」と話す。雨がやんで避難所から帰宅し、洪水被害にあった住人もいた。

   千曲川の決壊現場を調査した吉谷教授は、「越水が主な原因と思う」と話す。国が行った実験では、越水すると水が堤防の外側の土をえぐりとり、1時間で決壊を引き起こした。川が緩やかに曲がっているところでは水の滞留が起き、行き場を失って越水したと考えられる。「堤防ができたから安全と思わないことです」と吉谷教授は言う。

「バックウォーター」「内水氾濫」も発生

   東京と神奈川の境を流れる多摩川では、支流の平瀬川が水位が上昇した本流に流れ込めず、逆流する「バックウォーター」が起きた。神奈川・川崎市では都市ならではの「内水氾濫」も発生している。増水した川の水が、下水を通ってマンホールからあふれ出る現象だ。

   栃木、埼玉、東京などを流れ、127の支流がある荒川も氾濫寸前だったことがわってきた。現地調査した東京理科大学の二瓶泰雄教授は「危険にさらされている状態が1~2日続いていました。どこで氾濫が起きても不思議ではなかったです」と話す。

   二瓶教授は「ダムや河川の改修など、治水レベルの水準を上げていくのはもちろんですが、それでも限界があります。各自で水害に対する準備をすることが必要でしょう」と警告した。

   今週末も強い雨が予想されている。弱くなっている堤防などが、さらに崩れる心配がある。

NHKクローズアップ現代+(2019年10月15日放送「同時多発 河川氾濫の衝撃 ~緊急報告・台風19号~」)

文   バルバス
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