2019年 12月 14日 (土)

〈ヘチ 王座への道〉(NHK・BSプレミアム)
民のための政治を行った朝鮮王朝名君の若き日を描く。正義を信じる3人の仲間との友情と恋の物語

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   約300年前の李氏朝鮮時代、本来なら王座に就くことなどあり得ず、ダメダメ人間だった王子イ・グムが、権力の腐敗や役人の不正を目の当たりにし、義憤に駆られて立ち上がる。そして、第21代国王・英祖となるまでを壮大なスケールで描いた痛快大河ドラマだ。英祖は国民に教育の機会を与え、貧しき者の租税を軽減するなど名君と崇められている。

   国王・粛宗の次男イ・グムは、科挙に首席で合格するほどの明晰な頭脳と博識を持ち、武芸の達人でありながら、母親が宮廷の水くみ女という低い身分だったためつまはじきにされている。「俺は誰よりも役に立たない人間」などと世をすねて、市井で放蕩三昧の生活を送っている。

   そのころ宮廷では、王位継承者の地位にいる粛宗の長男・景宗に子種がないと分かり、世子失格の烙印を押された。新たな世子を誰にするか。これを機に権力を握ろうとする宮廷官僚の老論派は、王座への執着が異常に強い傍系の王子イ・タンを世子の地位に就けようと画策する。一方、宮廷内で老論派と対立する少論派は粛宗の三男イ・フォンを推していた。

王位を狙う悪辣な王子は「連続殺人犯」だった

   そんな宮廷内の権力抗争をしり目に、役人の違法行為を監督する司憲府の監察ハン・ジョンソクや司憲府の使用人ヨジらは、イ・タンの連続殺人疑惑を調べていた。イ・タンが罪のない人々を次々と殺し、犠牲者の名前や殺害の様子を「計屍録」に記録しているという疑惑だ。その「計屍録」を手に入れようとした監察が相次いで命を落し、ついにはハン・ジョンソクまでが囚われの身となった。

   「なぜそこまでするのか?」とイ・グムが問い詰めると、老論派の重臣である吏曹判書のミン・ジノンは「それが政治です」と冷たく言い放つ。権力闘争に負ければ、一族郎党が根絶やしにされるのが定め。何が何でも勝たねばならないのだ。

   自分の力のなさを痛感して落ち込むイ・グムだったが、彼のもとに「罪に見合った罰を受けるのが正しい世の中だ」と信じる名家出身の熱血漢パク・ムンス、「王子だから犯罪を揉み消せるなんて本当にふざけた国」と憤慨するヨジ、それに義理人情に厚い市井の無頼一派の頭領タルムンの3人が集まった。この3人に励まされ、イ・グムも世の中を変えようと決意。正義を信じる仲間たちとともに公平な世を取り戻すための長く厳しい戦いが始まった。

   除隊後の復帰第1作ドラマとなったチョン・イルが主人公のイ・グム役をのびのびと演じており、清々しく、思わず引き込まれる。モデル出身のコ・アラ演じる美しいヨジとの恋愛劇に胸を熱くする視聴者も多いだろう。韓流ドラマお得意のワイヤーアクションを使った殺陣も迫力満点だ。タイトルの「ヘチ」とは、善と悪を裁く伝説上の生き物だそうだ。(2019年11月10日スタート。毎週日曜夜9時放送。全24話)

寒山

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