2020年 2月 25日 (火)

廃校寸前の不良高校をセンバツ出場の名門校に変えた熱血校長「教育は"本気と熱"だあ~!」

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   長崎県諫早市にある私立創成館高校は約15年前まで不良高校で廃校寸前だったが、今は定員倍率4倍の超人気校になっている。今春のセンバツ高校野球大会(甲子園)にも出場が決定したほか、体操部、女子バレー部などが全国レベルの実績を残す。

   かつては年間の生徒指導数が300件を超え、恐喝、窃盗や暴力などの問題が多発し、進学率も約4割しかなかったが、現在は7割になった。学校のトイレにも校内暴力の爪痕も残る高校を再生したのは、教育経験のない奥田修史校長(48)の熱血指導だった。

年間の事件数が300件、恐喝、窃盗、暴力沙汰

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   荒れていた当時、中学生だった同校の教諭は「創成館高校は当時、偏差値が低く定員割れする不人気校で、名前を書けば受かるから、受験生は名前を書く練習をしていた」と話す。

   創成館高校の教員陣には毎朝の日課がある。校長が定めた「教員の心得10か条」を全員で唱和する。内容は「情熱をもって生徒たちと接する」ということに尽きる。全員で唱和してモチベーションを高め、教室に向かっているのだ。

   奥田校長は2003年、当時の校長だった父が他界し、教育経験がないままに校長に就任。最初に行った改革は、教員の意識改革だった。生徒を見下したり、生徒を置き去りにしたりして授業を続ける教員を退職させた。2つ目は「本気じゃんけん」。

   毎週月曜日の朝礼時に、周りの誰かを捕まえて本気のじゃんけん1回勝負を行う。壇上から校長が「準備はいいかー!」と叫ぶと、本気じゃんけんの始まりだ。勝った生徒は本気で喜び、負けた生徒は本気で悔しがるのがルール。「憂鬱な月曜日に気分が上がっていい」と生徒にも好評だ。

「校長室は最後の駆け込み寺のオープンスペース」

   奥田校長によると、当時はどの部活も、大事な試合に負けても悔しさが感じられなかったので、勝つ嬉しさや負ける悔しさを植え付けたかったという。「本気でやれば学校生活も変わる」と考えたのだ。

   改革の3つ目は、「ワンストップ挨拶」。取材陣が創成館高校内を歩くと、生徒たちはことごとく立ち止まって挨拶をする。奥田校長は就任当時、生徒たちに「結婚したいと思っているか?」と聞くことでこの習慣を植え付けた。生徒はこの質問に「結婚したいと思っている」と答えた。奥田校長は「結婚には、相手の家庭、親戚、社会からの信頼がなければできない。それもできないのに相手を幸せにするなんて言うんじゃない」と話し、挨拶を徹底させた。このワンストップ挨拶の習慣が、実は学校を救ったことがある。

   15年前、借金数十億円を抱えていた学校への融資を断りに来た銀行員が、生徒たちのワンストップ挨拶を見て、「子供たちの挨拶が嬉しかった。学校が変わり始めているのが本当だと再認識した」と融資ストップを撤回したのだ。

   校長や教員と生徒の距離が近いのも特徴だ。校長は生徒800人の名前をすべて覚え、男子は上の名で女子は下の名で呼ぶ。昼休みには相談やお弁当を食べるために校長室に来る生徒もいる。「校長室は最後の駆け込み寺みたいにオープンスペースになっている」。このほか、学校説明会では音楽部の演奏で自ら歌い、体育祭のフォークダンスでは仮装して参加するなど生徒と教員の距離が近い。

   奥田校長はこう話す。「教育は"熱"だと思っています。うざいと思われてでも、熱を伝えるのが先生の役割。怒るのも本気、抱きしめるのも本気。熱さを求めています」。

   司会の立川志らくは「すばらしい。名前をすべて覚えるのはすごい」としながらも、「私は熱すぎて行きたくない。逆に不良になるかも」とコメント。公認会計士・税理士の森井じゅんは「本気ってカッコ悪いという気持ちのバリアを取り払ってしまうのがいい」と言い、社会起業家の安部敏樹は「本気で向き合うことのよさを誰かが言ってくれるのがありがたい」とコメントした。

文   バルバス | 似顔絵 池田マコト
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