2020年 12月 5日 (土)

新型ウイルス軽症者 どこに収容するか――アメリカは病院パンク、韓国は大企業施設、日本はホテルだけでは足りない

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   新型コロナウイルスによる医療崩壊の「瀬戸際」「重大局面」の危機に瀕した日本に、海外の医師たちから警告が発せられている。感染者15万人が超す「今のアメリカ・ニューヨーク州の状態は数週間後の東京だ」という見方もある。米国日本人医師会会長の柳澤ロバート貴裕マウントサイナイ医科大教授は、「東京とニューヨークは人口密度、人の行動パターンが似ています。非常なリスクがあります」と警告する。 

   ニューヨークでは、症状がなくても不安にかられて医療機関に殺到し、長蛇の列ができる状態で、感染リスクをさらに広げている。救急外来のカルバン・サン医師は、「軽症者が押しかけてくる現状」に頭をかかえている。その結果、救急車が5時間も順番待ちをさせられ、重症者が入院までに80時間待つこともあるという。

   薬も医療器具も足りない。「医療の進んだアメリカだからそうはならないと高をくくっていた面がありました。日本も他人事ではない」と柳澤教授は強調する。

   韓国は、感染者の80%を占める軽症者を国の研修所やサムスン、LGなど大企業の施設に収容することにした。医療機関に収容できる人を増やすためだ。全国に14カ所、10代~50代の軽症者750人が入っている。医師や看護師が回診し、いつでもスタッフと連絡がとれる。外出は禁止、1日3食弁当が支給され、食費や滞在費は無料である。検査で2回陰性が続くと退所できる。日本では民間ホテルに頼っているが、各地にある省庁の研修所を使えばもっと早く安価に収容できるはずだ。

ドイツは自宅で療養しかかりつけ医が1日2回チェック

   自宅療養に力を入れるのはドイツ。夫と2人暮らしの女性(67)は高熱と強い咳があるが、4月2日に陽性と判定されてからも自宅で過ごしてきた。体調管理はかかりつけのホームドクターが電話で1日2回きめ細かく診察する。「家で守られていると感じます」という。

   デュッセルドルフ大学病院の日本人医師、上原愛さんは「感染の初期段階で、どの病院に行けばいいかの不安をとりのぞける」と、制度の効用を説明する。それだけ病院で働く医師の負担も減る。

   韓国では今年(2020年)1月から感染者の行動記録が公開された。感染者の住む地区や年齢、利用した飲食店、コンビニなどの情報が自治体から市民の携帯に入る。オランダは、無症状感染者を抗体検査から探ろうと取り組んでいる。政府と血液バンクが協力し、抗体検査から過去に感染したかどうかや、いつ免疫を持ったかを調べることで行動制限の緩和をめざすという。

   安倍首相は緊急事態宣言を出したが、WHO(世界保健機関)上級顧問でキングス・カレッジ・ロンドンの渋谷健司教授は、「もどかしいほど遅い。日本は大丈夫かと心配です」と危ぶむ。検査数を圧倒的に少なく抑えるやり方は、クラスター(集団感染)が広まる前の初期段階では有効だったかもしれないが、限界が見えたという。今は検査をして院内感染を防がなければいけないと注意を促す。「ニューヨークのように市民の殺到を防ぐには、発熱外来の設置や韓国でやっているドライブスルー検査を取り入れて、もっと検査するべきです。(人々の)危機感もまだ甘い」という。

   ※NHKクローズアップ現代+(2020年4月9日放送「新型ウイルス"パンデミック"医療崩壊を防ぐには」)

文   あっちゃん
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