2024年 4月 27日 (土)

東北新社の子会社・囲碁将棋チャンネルの"特別待遇"が総務省「違法接待疑惑」のカギか? コロナワクチン接種のスケジュールが大幅に遅れる!

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   ショックだった。昨日(2月24日)の朝、テレビを付けた瞬間「タイガー・ウッズ」の名前が目に飛び込んできた。83勝目を挙げたのかと思った。

   だが、写っているのは大破したSUV。ナレーターがロスアンジェルスの郊外を走行中、スピードの出し過ぎで中央分離帯を乗り越え、タイガーは重傷を負ったと伝えていた。

   「バカヤロー」とテレビに吠えた。深刻な腰痛を抱えながらも2019年にマスターズを制覇し、ZOZOチャンピオンシップで最多タイの82勝目を挙げた。あと1勝挙げればプロゴルフ史上不滅の大記録になる。

   そんな大事を控えているのに何とバカなことを。命はとりとめたが、「右足脛骨と腓骨にはプレートが入り、足首はボルトとピンで固定されている」(日刊スポーツ2月25日付)状態だという。

   45歳という年齢を考えると、選手生命を絶たれたといってもいいのではないか。いや、あのタイガーならまた奇跡のカムバックをしてくれるのではないか。心は千々に乱れる。

   杖をついても車椅子に乗っても、再びグリーンにタイガーが戻ってくれる日を見たい。

山田真貴子内閣広報官は「飲み会を断わらない女」

   さて、文春がスクープした菅首相の長男・正剛が所属している「東北新社」の"違法接待"疑惑が広がり続けている。

   菅政権が誕生すると同時に内閣広報官に抜擢した山田真貴子(60)も、総務省にいた時の2019年11月に、正剛らから接待を受けていたことが発覚した。

   山田は当初、「記憶がない」と否定していたが、一人分で7万4203円という高額なものだったことが判明して、2月25日に衆院予算委員会に参考人として呼ばれた。

   山田は酒、特にワインに造詣が深く、総務省時代は「飲み会を断わらない女」として知られていたそうだ。

   立憲民主党の今井雅人が、「会食に行った時に長男がいると認識していたのか」と質すと、

   「山田氏は『私自身、仕事、プライベートでも、お会いする方がどういった方のご子息であるかとかは、あまりお付き合いに関係がないと思っている』と強調。長男の同席について『私にとって大きな事実だったかというと、必ずしもそうではないのではないかと思う』と反論した」(朝日新聞DIGITAL2月25日 11時35分)

   正剛は総務官僚を次々接待漬けにしているから、山田が知らないはずはない。だが菅の寵愛を一身に受けている"美人"だからか、強気である。

   文春によれば、山田は20代で銀行員の男性と結婚したが、離婚。すぐに省の3年後輩の吉田博史と再婚している。今回の不祥事で秋本芳徳が左遷されたため、後任に夫の吉田が情報流通行政局長になったという。

   山田と、次官候補だった谷脇康彦総務審議官の接待には、「東北新社」の代表取締役社長・二宮清隆が出席していたという。2人が特別待遇なのは、

   「片や内閣広報官、片や総務審議官として、携帯料金値下げやNHK改革など総務省が所管する改革の『両輪』となってきた」(文春)からだという。

   今のところ、総務省の幹部ら13人が、「東北新社」側から延べ39回に及ぶ接待を受けていたといわれる。

   総務相のいうように「放送行政が歪められたことはない」と認定されれば、甘い処分で終わりかねない。だが文春によれば、秋本芳徳情報流通行政局長と正剛らの会話の中に出てくる、「うちの岡本さんの面倒を見てもらっているみたいで......すみません」というのがキーワードになるというのである。

   岡本とは「一一年から一八年三月まで約七年間、東北新社の子会社である囲碁将棋チャンネルの社長を務めた岡本光正氏」(文春)で、親会社の常務も一時期務めていた。現在は業界団体である衛星放送協会の専務理事だそうだ。

   岡本が社長になった翌年、総務省は囲碁将棋チャンネルを3.2スロットで認定している。さらに、新社グループが運営する番組をハイビジョンで認定したため、「東北新社はかなりの帯域を取り、業界では話題になりました」(協会の元理事)。なぜなら、ハイビジョン放送は16スロットル以上ないと画質が粗くなってしまうからだという。

   18年には囲碁・将棋がCS放送業務として認定されたが、ここだけがハイビジョン未対応だったというのである。これが事実なら明らかに行政が歪められたのではないか。ここの現在の取締役の一人が正剛だ。

   功労があった岡本だが、協会専務理事の任期が今年の6月で切れるという。「総務省が岡本氏に何らかポジションを与えるという話があったのではないか」(東北新社の元取締役)

   国会に呼ばれた総務省の面々は、「東北新社が利害関係者だとは思わなかった」ととぼけたことを抜かしているが、知らなかったはずはない。

   文春によれば、市民団体が贈賄罪で正剛らを、収賄罪で総務省幹部らを検察に告発する動きが出ているそうだ。菅を脅えさせている長男の「違法接待疑惑」は、政権にとって致命傷になる可能性が出てきた。

「本当のことは総理に言えない」

   致命傷といえば、菅首相が政権維持の最後の頼みとしているコロナワクチン接種スケジュールが、大きく遅れることが確実になってきた。

   それは先週のポストが報じたように、ワクチンを確保できないからである。菅は「予定通りにやる」と息巻いているが、河野太郎担当相も、当初の予定通りには進んでいないことを認めた。

   文春は、内閣官房のコロナ対策推進室の吉田学室長も周囲に、「ワクチンのスケジュールは現実的には難しい。(中略)そんなことは最初から分かっていた。けれど、ネガティブなことは総理には言えないんだ。本当のことを言えばクビになる」と嘆いているという。

   そうした事実を覆い隠すために姑息なことをやっているというのだ。

   2月17日午前9時から東京都目黒区の国立病院機構東京医療センターで、国内第1例目になる接種の様子を報道陣に公開した。

   接種された人間が報道陣に、「一番痛くない。コロナ対策のために率先して受ける必要があると思いました」と笑顔で語った。だがこの御仁、このセンターの新木一弘院長で厚労省の元医系技官だというのだ。"やらせ"だったのである。

   このままいくと、高齢者に接種が始まるのは6月ぐらいにずれ込むのではないか。そうなれば日本人全員が受けられるのは年内いっぱいかかる。どう考えても東京五輪など開けるわけはない。菅首相はその事実を早く公表すべきだ。

橋本聖子・五輪の組織委会長に新たなセクハラ疑惑

   開催できるはずもない東京五輪の組織委会長に就任した橋本聖子がチョッピリ可哀想になるが、文春は今週も、橋本にさらなるセクハラ疑惑があると報じている。

   橋本が無理やり浅田舞に、「安倍首相にハグしてもらいなさい」と強要し、安倍も渋々浅田をハグしたというのである。

   これは2014年4月25日。ソチ五輪・パラリンピックの入賞者を首相官邸の2階にある大ホールに集め、安倍主催の記念品贈呈式が行われた日のことだという。

   やはりフィギュアの高橋大輔にキスを強要した日から2か月後のことだ。

   橋本は安倍に、「(浅田が)総理にハグして欲しいって」といったという。それを聞いていた浅田が、手を振って拒絶する。しかし、橋本は執拗に安倍とのハグを求め、ついに浅田も観念したのか、安倍にハグしてもらうのだが、「彼女の背中はピンと伸び、強張っている」(文春)。この一部始終は、首相官邸のサイトに残っているという。

   橋本の父親は北海道で競走馬を生産していた。名馬と謳われるマルゼンスキーはここの出身だそうだ。父親は北海道の馬主会会長も務めたこともある名士だが、ここで開かれた宴会でも橋本は、20代の従業員にキスを強要したことがあったという。

   どうやら橋本は、酒が好きで、飲むとキスをせがむ癖があるようだ。女性差別主義者の次がセクハラ会長では、東京五輪がますます遠くなっていく。だが私生活は意外に質素なようだ。

   FLASHによると、橋本は9歳上の警察官と結婚していて、6人の子どもがいるという。

   この夫君、国務大臣のSPを務めたことがあるそうだが、橋本とは再婚で、3人は彼の連れ子だという。今も共働きで、つつましい生活をしているというのだが、酒を飲むと発散したくなるのだろうか。

ウォシュレットに警鐘

   ところで、だいぶ前になるが一緒に中国へ行った朝日新聞の元論説主幹が「ウォシュレットのない国には行きたくない」と私にいったことがあった。

   今の日本では、公衆トイレでも用を足すと水が流れ、デパートやホテルではウォシュレットが当たり前のようになっている。だが現代のいうように、外国を旅行するとそうしたトイレを見つけることはなかなか難しい。なぜだろう?

   内閣府の調査によると温水洗浄便座の一般世帯での設置率は2020年で80.2%。

   「しかし、実は海外でほとんど使われていない。旅行などで海外を訪れたことのある方は覚えがあると思うが、海外で温水洗浄便座を見つけるのは至難の業だ。アメリカの'20年時点での普及率は10%未満、中国においては'19年でわずか5%という低い水準にとどまっている」(現代)

   草間かほるクリニック院長で肛門科医の草間香がこう語る。

   「温水洗浄便座による過度の洗浄によって皮脂が取れてしまい、肛門の周りがカサカサに乾燥してしまうという症例が報告されています」

   東京医科歯科大学名誉教授の藤田絋一郎もこう解説する。

   「私たちの体は常在菌と呼ばれる細菌に覆われており、pH(酸性、アルカリ性を示す数値のこと)で4.5から6.0の弱酸性に保たれています。しかし、温水洗浄によってお湯を当ててしまうと、pHが7以上の中性~アルカリ性の状態になってしまうのです。こうなると黄色ブドウ球菌など人体に対して悪さをする菌が傷口から侵入し、皮膚炎を引き起こします」

   1日に2回以上温水洗浄便座を使用すると、肌が本来の弱酸性に戻る余地がまったくなくなってしまうというのである。

   東海大学健康科学部元教授の田爪正氣は、温水洗浄便座の温水タンク内の水に注目し、その衛生状況を調査しているという。

   「温水タンク内の水は水道水に比べ、平均して一般家庭においては30倍、公共施設でも10倍の細菌が存在するというデータが明らかになったのです。これは、温水タンク内では水温が約38度に設定されているため、殺菌用の塩素が蒸発し、機能しなくなることに起因すると考えられています。(中略)

   温水洗浄機能を使っている間、肛門に当たった水はしぶきとなり、周囲に飛び散ります。当然、このしぶきには大便中の細菌が混じっている。温水洗浄便座を使うということは、お尻全体に大便を塗りたくっているのと同じ行為なのです」

   温水洗浄便座の習慣的な使用は、妻や娘などにも悪影響を与える可能性があるという。

   「女性は肛門から近い位置に尿道と膣があるため、温水洗浄便座の定期的な使用による健康被害のリスクが男性よりも高まるのです。具体的には、肛門に当たって飛び散った水による膀胱炎、膣炎の感染リスクが指摘されています」(国立国際医療研究センター病院で産婦人科医を務めていた荻野満春)

   それでもウォシュレットのない生活は考えられないのだが......。(文中敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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