2024年 4月 24日 (水)

激化するミャンマー国軍の弾圧! 死の危険顧みず惨状を世界発信する市民の勇気

   2月1日(2021年)に発生したミャンマー国軍クーデーターだが、これに抗議する市民デモへの弾圧が激しさを増し、すでに子ども5人を含む50人以上が犠牲となっている。ミャンマー・ヤンゴンの監視カメラ映像には、国軍部隊が黄色い制服を着た人を銃で執拗に殴っている場面も。殴られているのは、身寄りのないお年寄りの世話をするボランティアの救急隊員で、負傷者のいる現場に向かう途中だった。

   グッとラックは現地で被害に遭った日本人を取材した。ミャンマーで映像制作をしている新町智哉さんは、自宅から国軍側の部隊にカメラを向けていたところ、突然部屋に催涙弾を打ち込まれたという。新町さんは目も眩むし、鼻水やよだれ、涙が全部出る状態になったという。部隊が踏み込んでくるんじゃないかという恐怖の中、新町さんはキッチンに避難した。

   カメラを向けると国軍のターゲットとなる危険もある中で、住民たちは死と隣り合わせながらも現状を世界に発信している。

抵抗の象徴となった19歳女性、国軍は墓を掘り起こす蛮行も

   そんな中、ミャンマーでは19歳の女性が抵抗の象徴となっている。

   美容室で働いていたチェー・シンさんは、3月3日の国軍銃撃で犠牲となった38人のうちの一人。チェー・シンさんの葬儀には大勢の市民が集まったほか、銃声が響く中で彼女が着ていたTシャツに書かれていた「EVERYTHING WILL BE OK(すべてうまくいく)」という言葉がデモ隊の合言葉に。

   しかし、国軍はチェー・シンさんの遺体を墓から掘り起こして検視。国軍側の発砲で死亡したものではないと発表した。これに対し市民からは「捏造だ」とさらに反発が広がっている。

   こうした事態に、先週3月2日のグッとラックでも取り上げたミャンマー留学生のウィンさんは「19歳の女性が発砲により殺害されました。私たちミャンマーを助けて欲しいです」とメッセージ動画で訴えている。

   望月優大(フリーライター)「先週火曜も取り上げたんですが、その翌日水曜日に38人が亡くなり、病院を軍が占拠するなど事態が悪化している。デモに出ている人たちは武器もなく非暴力で、国軍系企業の製品を買わない、納税拒否などの市民的不服従運動をしている。これはキング牧師やインドのガンジーなどと同じ。戦争ではなく、平和的デモに国軍が一方的に暴力を行っている。警察も『こんなことはしたくない』と職務放棄も起きている」

   キャスターの立川志らく「ネットには募金もある。日本政府や日本企業も国軍とうまくやってきたので、動かないとダメ。日本でできることがある」

   メインコメンテーターの田村淳「そのうち情報が入ってこなくなるんじゃないかと危惧している。日本はミャンマーを支援しているので、(間接的に)我々が払った税金が銃弾になっている。日本政府に対して何か働きかけてくださいと言い続けるしかない」

文   みっちゃん| 似顔絵 池田マコト
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