大雨特別警報 羽鳥慎一「空振りでも出した方が...」への専門家の見解

   山形県など東北・北陸地方でおととい3日(2022年8月)以降、線状降水帯が次々と発生し、河川の氾濫や土砂崩れなど大きな被害が出ている。しかし、この間、「線状降水帯予測情報」は一度も出されなかった。5日の「モーニングショー」がその原因を掘り下げた。

  • 予測はなかなか難しい
    予測はなかなか難しい
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「もう少し動ける時間帯に出せなかったのかという指摘も」

   発達した積乱雲が連なる線状降水帯は、3日から4日朝にかけて、青森県や福井県など5県で計10回発生した。気象庁はことし6月から、線状降水帯の発生のおそれが高まっていることを半日から6時間前までに伝える「線状降水帯予測情報」の運用を開始しているのだが、今回は一度も発表されなかった。

   元気象庁の予報官で気象予報士の饒村曜氏は「線状降水帯の予測は非常に難しい。気象庁では2030年に予報の完成を目指しているが、今の段階では精度は悪く、予報が当たるのは4回に1回ぐらい、3回に2回は予報自体もできない状態です」と指摘。運用開始以来、これまでに2回発表されているが、1回目は空振りに終わっているという。さらに、「西日本は線状降水帯が起こりやすく、過去のデータがあって予測しやすいが、東日本はデータが少ないため、予測が難しかった」という事情もあるそうだ。

   また、今回は大雨特別警報は計4回発表されたのだが、うち3回は未明から早朝に出された。「もう少し動ける時間帯に出せなかったのかという指摘もあります。空振りでも出した方がいいのかなと素人的には思いますが、いかがですか」というMCの羽鳥慎一に対し、饒村氏は「(特別警報の予報が)当たらないことが続くと、危機感が麻痺して、かえって防災効果が薄れることになります」と説明した。

   廣津留すみれ(バイオリニスト)「東日本は線状降水帯のデータが少なくて予報が難しいということだが、地球規模の気候変動が起きているなか、今までなかった気象現象や予測できないことはこれからも増えてくると思います」

(キャンディ)

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